発達障害ってなんだろうを十三から発信「アオクスル祭り」
発達障害ってなんだろう「アオクスル祭り」大阪十三から発信 撮影:北代靖典
発達障害ってなんだろうというのを発信していきたい──。毎年4月2日は国連が定める「世界自閉症啓発デー」。さらに2~8日は厚生労働省が定める「発達障害者啓発週間」となっており、シンポジウムの開催やブルーライトアップの啓発活動などを実施している。そんな中、このほど大阪の十三にある「水交ビル」(大阪市淀川区)で、職業体験や相談コーナーもあるイベント「十三アオクスル祭り」が行われた。淀川区役所や十三地域活動協議会、淀川区社会福祉協議会なども支援し、「発達障害ってなんだろうというのを十三から発信していこうというイベントです」と関係者は話し、今後も活動を続けていくという。 「情報格差をなくしたい」。日本で唯一の視覚障害者向けラジオ局、新聞記事をていねいに読み上げ
「世界自閉症啓発デー」には、世界各地のランドマークが「癒し」や「希望」などを表す青色でライトアップされる。大阪でも、大阪城天守閣や通天閣、天保山大観覧車のブルーライトアップなど、啓発活動に取り組んでいる。世界中がライトアップで青く光るこの日を通じて発達障害を知ってもらい、誤解と偏見をなくす目的で、アオクスルプロジェクトはスタートしたという。 「発達障害とは何かを十三から解決していこう、ということで、みんなで楽しく住みやすい街にしていくためのお祭りです」。こう話すのは、祭りの発案者で一般社団法人「みがく」の建山和徳代表理事。「発達障害についてもっと知って欲しいいし、理解が深まればと思っています。『発達障害かも?』で迷っておられる方は気軽にご相談下さい。僕自身も、当事者でしたから、よくわかっています」
西成区の旧今宮小学校跡地で行われた「サクサク祭」でアオクスルブースを出店し、白いキャンバスを青く塗りつぶす「アオクヌル」を実施。 その後、昨年12月に同ビル内に「一般社団法人みがく」の事務所を構えたことをきっかけに、淀川区に拠点を持ったので、青く塗りたいなあと言っていたところ、たまたまこのビルのオーナーが協力してくれたという。「そこでいろんなお話をしていくなかで、淀川区役所さんであったり、地域協議会さんであったり、社会福祉協議会さんであったり、周りの方がすごく背中を押して下さり、これは絶対にやらなければならない、これは使命だということで、アオクスル祭りを開催しました」 テーマは、“発達障害ってなんだろうというのを十三から発信していこう”ということで、「大人も子供もみんな、知ってるほうがこの先の人生は得することが多いと思います」と話している。
会場に見学に来ていた山本正広淀川区長は、こう言う。「発達障害の問題は、すごく大事なことだと思う。私も身内にそういうケースがあって、いろいろ勉強もしてきました。親の虐待の何割かは子供の発達障害が原因で、それに気づかないケースもあるのではないかと思っています。こういう取り組みはすごく大切でしょう」 飲食ブースをはじめ、職業体験、学びセミナー、相談コーナーなどが設けられ、ブルーの風船が無料で配られた。また、最後に夕方の6時半からビルを青色にライトアップし、会場のビル全体がほんのりと青く変身した。 (文責/フリーライター・北代靖典)