鳴り物入りで登場したスマスロ『リゼロ2』のユーザー評価が今ひとつ高まらない理由 最大のヒット機種『北斗の拳』との大きな違い
ATは楽しいけど通常時は…
しかし、実際に『リゼロ2』が導入されると、必ずしもユーザーの評価は高くはなかった。多くのパチスロ系YouTuberが『リゼロ2』導入直後に実戦動画を公開しているが、大きな出玉を獲得するまでのハードルの高さを目の当たりにし、大敗を喫するパターンが多い。また、出玉速度の速いATに入れば楽しいが、そこに至るまでの“通常時”で楽しめるポイントが少なく、退屈だという声も少なくないのだ。 さらに、ネットユーザーが機種についての評価を投稿することができる「DMMぱちタウン」における『リゼロ2』の評価を見てみると、5段階評価で1.77(326件の投稿。11月27日時点)だった。 「ユーザー評価の場合、負けた人が低い点をつけるケースが多く、高くなりにくいという傾向がありますが、DMMぱちタウンであれば、2点を超えれば及第点、3点近くまで行けば高評価というイメージです。『リゼロ2』については、射幸性が高く大きく負けることも多いので、評価が低くなってしまうのは仕方ない部分もあると思います。また、これまでのパチスロ・パチンコの『リゼロ』シリーズの人気の高さから、期待値が高くなりすぎてしまったからこそ。厳しい評価になったという側面も否めない。 ただ、導入台数が多い『リゼロ2』をホールとしてはできるだけ長く使いたいという願いもあり、せめて2点台にはなってほしかったというのが本音でしょう」
大ヒット作・スマスロ北斗の拳との違い
ATの出玉性能が高いが、通常時は単調だというメリハリのあるシステムが仇となったといえそうな『リゼロ2』。とはいえ、このようなタイプの機種には一定層の需要もあるという。 「一撃の出玉がある機種は、それなりに支持されると思います。通常時つまらなかったとしても、しっかりとした出玉が期待できるのであれば打つというパチスロユーザーも少なくない。いわば極端なゲーム性ですが、色々なタイプの機種を選べるという状況は、ユーザーの裾野を広げるという意味でも重要であり、だからこそ『リゼロ2』もホールが上手く使っていく余地はあるはずです。 ただ、こういったハイリスク・ハイリターンな機種がホールにおけるメイン機種になってしまうと、ユーザーにしてみれば“お金がいくらあっても足りない”という状況になりかねない。それなりの射幸性がないと人気がでないという現実がある一方で、“楽しく遊ぶ”という要素も重要。たとえば、スマスロで現時点での最大のヒット機種は『北斗の拳』ですが、こちらは意外とマイルドな出玉推移をする機種なんですよね。 初心者を含めて、より多くのユーザーから支持されるには、遊びやすさが必要だということ。『リゼロ2』についての現状を評価するならば、スペックが悪いとかそういうことではなく、“ハイリスク・ハイリターンなシステムにしては販売台数が多すぎた”というのが冷静な見方だと思います」 必ずしもユーザーの期待どおりとはいかなかったといえる『リゼロ2』だが、今後のパチスロ業界に対してひとつの学びを与えたのは間違いなさそうだ。