「Charcoal(チャコール)」が考える“人生を豊かにしてくれる7つ道具”
ポケットTシャツから広がるラインナップ
ブランドにとってポケットTシャツが重要なアイテムだということが分かったところで、そこから広がるラインナップとORIGINAL Charcoalの世界観について、武井さんに伺っていこう。 「ポケットTシャツに合わせるものとして“セットアップ”をひとつのキーワードとして捉え、上下同じ素材で着られるアイテムをと考えています。いくつかご紹介させていただくと、『NEPENTHES(ネペンテス)』のNEEDLES(ニードルズ)に別注をしたTrack Jacket と、Track Pantをリリースしています。このアイテムは人気があり、毎シーズンのように別注をさせていただいています」
「Track Jacket とTrack PantのセットアップはORIGINAL Charcoal単体からもリリースしていまして、Track Pantの左側脚前部に小さなポケットがつきます。ポケットTシャツ以外にもやはり“ポケット”というところにこだわりがあり、さまざまなアイテムにポイント的にポケットが使われています」
ものを大切にする思いが詰まったBodocos
Charcoal TOKYOにはもうひとつのコンセプトを持ったBodocosというブランドがある。そこにはものを大切に使うという思いが詰まっている。このBodocosについて再び板谷さんにお話しいただこう。 「Bodocosでは洋服を作る過程で生まれる余剰材料だったり、古着だったりをアップサイクルしてアイテムをリリースしています。ブランドネームの由来のお話をすると、どんなコンセプトを持っているのかが伝わると思います。 明治時代の東北のお話しなのですが、農村の貧しいエリアでは麻の衣類が主流で、綿のものはまだ貴重で、晴れ着に使用していたんです。それが古くなると野良着にして、それもボロくなると、そのハギレを取っておいて最後はそれをパッチワークにして敷物にして、とにかく大切に使っていたそうです。 その敷物のことを“ボドコ”と呼んでいて、Bodocosはそれを複数形にした“s”をつけてブランド名にしました。ものを大切にしていく気持ちというものを忘れてはいけないなという思いがあります。 Bodocosからも『29USA Sakiori S/S』というポケットTシャツをリリースしています。生地はORIGINAL Charcoalの『29USA WP R&S S/S』と同じなのですが、生産する際にどうしても出てしまう生地のハギレを裂き織りし、それをポケットにしたアイテムです。 この裂き織りは元々東北の技術で、ポケットのパーツをひとつひとつ手編みでニッターさんに編んでもらったものを使っています」