【高校陸上】男子走幅跳・成川倭士(東海大翔洋高)インターハイに出場して狙うは8m
注目の高校アスリートをフォーカスして紹介するコーナー!今回は成川倭士選手(東海大翔洋高3)です。昨年6月のインターハイ東海大会では、男子200mで20秒87、走幅跳で7m50をマーク。しかし、その後は故障して苦しいシーズンを送りました。今季は昨年の分を込めた飛躍を誓い、明日からの東海大会(6月14日~16日/岐阜)に臨みます。 成川選手のプロフィールをチェック!
“最後”は勝ちたい
――5月の静岡県大会を振り返っていかがですか。 成川 初日の走幅跳の1本目(7m36/±0)で脚を痛めてしまい、ケガ自体はそれほどひどくありませんでしたが、この先のことを考えて、ほかにエントリーしていた種目(200mと4×100mリレー)は棄権することになりました。ただ、チームの総合得点争いで負けてしまい、悔しかったです。200mは出たほうが良かったかもしれません。 ――それでも、走幅跳は1回だけの跳躍で2位。記録も7m30台です。 成川 自分は通過するだけだと思っていたので、1本目で記録を残せて良かったです。7m30台後半まで出るとは思っていませんでした。脚の状態や仕上がり具合からすれば良い跳躍ができました。 ――東海大会に向けての意気込みを教えてください。 成川 インターハイに向けて、しっかり通過できればいいかなと思っています。 ――今シーズンは走幅跳の技術面でどういうことを意識していますか。 成川 4月の静岡県中部支部大会から助走を2歩伸ばして、4mぐらい助走距離が伸びて、スピードを乗りやすくした状態でやりました。また、支部大会では跳び方も反り跳びからシザースに変えたんですけど、県大会は練習があまりできていなかったので、シザースではなく反り跳びが出てしまいました。 ――シザースの練習はいつから始めましたか。 成川 今年の冬季の終わりぐらいです。時間があった時はシザースをやるようにしていました。1年生のシーズンが終わった後にシザースをやってみようかなと思いながら結局取り組んでこなかったので、「できたらいいな」くらいの気持ちで、遊び感覚でチャレンジしました。 ――今季はシザースが固まれば、それで行きたいと考えていますか。 成川 はい、そうです。 ――助走を伸ばしたというのは、きっかけは。 成川 日によって調子が違うので、多少変えますが、35~36mだったのが、39~40mになりました。17歩の35mで出た昨年の東海大会が終わって、もう2歩伸ばせばもっとスピードに乗るかなという話はありましたが、ケガがあってできなかったので、4月の中部大会が終わってから19歩の助走を始めました。 ――万全な状態であれば、かなり良い記録が期待できそうですね。今季の目標を教えてください。 成川 昨年までは3種目あったので疲労のことも考えて、幅跳びは7m70ぐらいと思っていました。でも、2種目なくなって1種目に専念できるということで、やっぱり8m付近を狙っていきたいです。 ――自己ベストは昨年の7m50。大幅な更新になりますね。 成川 しっかり助走ができれば、昨年よりスピードも乗ると思うので、行けるという感じはあります。あとは風や会場の雰囲気、その日の調子次第。インターハイでは8mを跳んで優勝したいです。 ――県大会では、まだそこまで助走スピードを上げなかったのですか。 成川 そうですね。筋肉がまだ速い動きに慣れていないこともありますし、脚に違和感もあったので抑え気味で行きました。それでも記録は良い方でした。 ――昨年は7月に右ハムストリングをケガして、以後は試合を欠場しました。 成川 昨年のシーズンは何回か再発していたのもあって、ビビって出なかったというのはあったかもしれません。 ――冬季練習はいかがでしたか。 成川 違和感程度は何回かありましたが、12月25~28日までの冬季合宿からは結構練習に参加できていました。 ――冬季は特にどんなことを取り組んできましたか? 成川 走れない時期が2ヵ月ぐらいあったので、体力面をまず戻すことがメインで、あとは走り方を思い出すような意識で練習しました。 ――インターハイへの思いを教えてください。 成川 昨年はケガで出られませんでした。3年間で今年しかチャンスがないので、東海大会を通過して全国を決めたいし、最後は勝って終わりたいです。 ――今年はインターハイ後にU20世界選手権(8月27日~31日/ペルー・リマ)が開かれます。 成川 U20もかなり大事な試合。まずは代表に選ばれるようにU20日本選手権(6月27日~30日/新潟)でがんばりたいです。インターハイ路線を1種目にしたのもU20を踏まえた上での決断でした。200mと走幅跳に出場する予定です。