イケメンボクサーの松本亮が病と怪我を乗り越え世界初挑戦決定!
松本も気合十分。 「初めての挑戦だけど一発で(ベルトを)とりたい。打たさずに打つ。ここからワンランクレベルアップしてパンチ力も上げてKOで倒したい」 一歩も二歩も先をいかれた井上尚弥に「やっと一歩近づける」とも言った。 この試合が初防衛戦となるローマンはファイターに分類されるボクサーだろう。久保との試合では、序盤は、サウスポースタイルに戸惑っていたが、堅いガードから徐々に距離をつめ、上下に打ち分けて最後は右ストレートをきかせてTKO勝利した。スピードや華麗なコンビネーションブローはないが、一発、一発、ガツン、ガツンと、強いパンチを打ち込んでくるタイプ。フックあり、アッパーあり、ストレートありと、パンチの種類も多彩だ。 「バランスがよくてパンチを上下につなげてくる」とは、松本のローマン評。 松本にはガードが甘くなる怖さがあるが、荒削りのボクシングが魅力でもある。 ローマンとの試合は互いに足を止めて“心を折られた方が負け”の激しい打撃戦になることは間違いない。 松本トレーナーも、「1発打たれ1発を返す、2発を打たれ2発を返すという展開になるだろう。そのうち1発を打たれ2発、2発を打たれ3発と、我慢と粘りで、小さな差をつけていき、終盤に勝負したい。判定はない。KO決着になると思う」と激闘を覚悟している。 数年前から八重樫東や内山高志のフィジカルを支えた土井進フィジカルトレーナーの元に週3ペースで通っていて、パワーとフィジカルでは、松本が王者に上回る。そして、きっと乗り越えた不運の数も。 「パンチ力は自分の方がある。必ずチャンスはものにする」 遠回りしたイケメンボクサーの覚醒は間近に迫っている。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)