【ボクシング】「横浜のタイソン」田中空25日プロデビュー「自分のスタイル貫く」
「横浜のタイソン」と呼ばれる23年ボクシング全日本選手権ウエルター級優勝などの実績を持つ田中空(23=大橋)がプロ初陣を迎える。 25日、東京・後楽園ホールで開催される所属ジム興行フェニックスバトル117大会で、韓国同級8位キム・ドンヨン(29=韓国)との同級6回戦に臨む。24日には24日には東京・文京区の東京ドームシティにある「blue-ing!DISCOVER」内で前日計量に臨み、66・3キロでパスしたキムに対し、66・6キロでクリアした。 無事にプロ初の計量を終えた田中空は「プロは初めてなので気を抜かずに頑張りたい。自分のスタイルを貫いて見ているみんなが面白いと思ってくれるような試合がしたい」と落ち着いた表情で口にした。計量後にはキムとのフェースオフを展開したが「自分は初めてのフェースオフだったので恥ずかしかった」と苦笑いを浮かべた。 3歳から指導を受ける元プロボクサーの父強士さんと二人三脚で成長を続け、アマ戦績58勝(39RSC)8敗とレフェリーストップ勝ち(TKO勝ち)が多い「倒し屋」だ。165センチと軽量級の身長となるものの、世界的にも選手層の厚いウエルター級が主戦場となる。通常体重は72~73キロで骨太、胸板が厚いガッチリ体形。身長180センチながら大型選手を次々と撃破していった元統一ヘビー級王者マイク・タイソン(米国)の試合動画を参考にボクシングスタイルを確立してきた。 所属ジムの大橋秀行会長(59)は「横浜のタイソンと言われてきた。タイソンと同じく、小さい体で倒すということを実現していってもらいたい。確かにウエルター級では小柄だが、小柄なことが武器になっている」と期待を寄せていた。 ◆田中空(たなか・そら)2001年6月1日、川崎市生まれ。3歳の時、元プロボクサーの父強士さんの勧めでボクシングを開始。幼稚園から大橋ジムでもスパーリングを経験。武相高から東洋大へ進学。17年に高校選抜、アジアジュニア選手権、19年に高校選抜優勝。22年に国体、23年に全日本選手権を制覇。家族は両親と妹。身長165センチの右ファイター。