運動音痴から美ボディ大会優勝、そしてコロナ禍で激太り。元祖マッスル美女の今
貧弱者から“フィットネスの魅力”への目覚め
今回紹介するノ・ジヨンは“韓国マッスル美女・第一世代”と言われているパイオニアだ。 【写真6点】コロナ禍で激太りした元祖マッスル美女、今の姿 もともとはスポーツやトレーニングとはまったく無縁の女学生だった。韓国では“運動”のことを「ウンドン」というのだが、「大学生になるまでウンドンのウの字も知らない運動音痴でしたし、体力もない貧弱者でした」と本人は笑う。大学卒業後も平凡なビジネスパーソンで日々の業務に追われる毎日を過ごしていたという。 ところが、一度ハマってしまったら無我夢中になるタイブだった。運動不足解消のつもりで通い始めたスポーツジムで“フィットネスの魅力”に目覚め、それまで勤めていた会社を辞めてジムで働くようになったほどトレーニングに夢中になり、2010年には「マッスルマニア・コリア大会」でスーパーモデル部門1位に輝いた。 同年にアメリカ・マイアミで行われた「2010 マッスルマニア・ユニバース」でもベスト4進出。当時はまだ韓国で“美ボディ・コンテスト”は大衆化されていなかったが、世界大会でその名を轟かせた彼女の快挙に、韓国フィットネス界全体が大いに沸いたのは言うまでもない。 2016年には「フィットネススター」モデル部門1位、「コリア・スマイルクィーン」1位に輝き、その後もフィットネス・モデルとして活躍。現在、韓国では美ボディ自慢の女性が雨後のタケノコのように次々と飛び出しているが、ノ・ジヨンはその先駆者だった。
コロナ禍に体重が10キロ増
そんな彼女の体形を変えてしまったのが、2020年から2022年頃まで世界中で猛威を振るった新型コロナ・ウイルスだった。韓国ではウィルスの感染拡大と防疫のために、スポーツジムの営業が停止、もしくは制限される時期が何度かあった。 そのせいで十分なトレーニングを積むことができなくなり、2002年に53kgだった体重が63kgに。かなりのオーバーウェイトになってしまったのだ。ノ・ジヨンは振り返る。 「単純に体重が増えただけではなく、何かと行動を制限されたので考え方や心の持ちようがネガティブになり、ストレスも抱えるようになってしまった。食生活も不規則になり油が多いものを食するようにもなってしまって……。まったくの悪循環でした」 まさに、新型コロナ・ウイルスとともに襲い掛かってきた憂鬱の日々。ただ、その泥沼から自力で抜け出し、ふたたびアクションを起こす“たくましさ”がノ・ジヨンにはあった。 「いつまでもコロナに振り回されるわけにはいかないと一念発起して、トレーニングを再開させました。ジムに行けないなら、自宅で体を鍛えるしかないと思い直し、ひとりで黙々と続けましたね」