話題のバンド・羊文学 「音楽よりでかいのは文学」 バンド名の由来を明かす
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今年のCDショップ大賞を受賞し、初の海外ワンマンライブを開催。人気アニメのエンディングテーマを担当したことでも話題のオルタナティブロックバンド・羊文学にインタビュー。楽曲制作の裏側や印象的な歌詞を生み出す秘けつに迫りました。 【画像】羊文学「アルバムを通して評価していただいたことがうれしい」 CDショップ大賞 新人部門受賞
■アルバム制作の裏側「1曲1曲、自分をハグしているようなメッセージ」
羊文学は、塩塚モエカさん(ボーカル/ギター)、河西ゆりかさん(ベース)、フクダヒロアさん(ドラム)の3人で構成されるバンドです。2017年に現在の編成となり、2020年にメジャーデビューしました。 今年は『FUJI ROCK FESTIVAL’23』のメインステージでライブを行うなど、20本以上の音楽イベントに出演。さらに、台北、上海で開催された初の海外ワンマンライブでは、両公演ともチケット販売開始直後にソールドアウト(レコード会社発表)するほど、アジアを中心に海外からも注目されています。 そんな羊文学がニューアルバム『12 hugs (like butterflies)』を12月6日にリリース。人気アニメのエンディングテーマや携帯電話のCMソングなど、全12曲が収録されています。 ◇◇◇ ――アルバムタイトル『12 hugs (like butterflies)』にはどのような意味がありますか? 塩塚:曲が12曲あって、その曲が1曲1曲、自分をハグしているようなメッセージがあるなと思って付けました。『バタフライハグ』っていうのが、自分の前で手をクロスして、自分を安心させる、自分を抱きしめて、自分を安心させるっていう動きなんですけど、そこから名前を取りました。アルバム名は私が決めました。 ――河西さんとフクダさんは塩塚さんからタイトルを聞いてどう思いましたか? 河西:すごくいい名前だと思いました。制作期間が結構長くて、1日ずつとかで録っていたんですけど。それもあってか、曲たちの色合いがバラバラの曲が多くて、だけど歌詞は一貫性があったりしていて、「すごくいいね」って。 フクダ:僕も『バタフライハグ』という言葉は初めて聞きまして。すごく秀逸な言葉選びで、発明的で、すごくアルバムに対して意味のある言葉選びだなって思いました。 ――アルバムの楽曲はすべて塩塚さんが作詞作曲をされていると思いますが、印象的な制作エピソードはありますか? 塩塚:「honestly」は私すごく好きな曲なんですけど、もう作るのが本当にしんどいって思っていた時があって、いろんなことを自分で考えすぎちゃった。「この曲を出したらどうなるかとか、これだとまだ足りないんじゃないのか」とか考えすぎてしんどくなった時に、その気持ちをそのまま「バン」ってぶつけるように書いたんですけど、なぜかメロディーはあんまり意識していたわけじゃないけど、全然暗くならなくてすごく力強いものになったっていうのは、自分でも不思議で。それをできてすぐ友達に聴かせて、「みんなが思っているけど、言わないことをはっきり言える所が魅力だと思うし、すごく力をもらえた」って言われて、自分のマイナスの気持ちをプラスのパワーに変えることができたのはすごく良かったなって思います。