ブルース・スプリングスティーン「死の問題が人生の一部に」新作ドキュメンタリーで語る死生観
アメリカン・ロックの大御所、“ザ・ボス”ことブルース・スプリングスティーンの最新ツアーの舞台裏を描くドキュメンタリー映画『ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンド:Road Diary』の配信が先月25日からDisney+(ディズニープラス)でスタート。その配信に合わせて先日、ロサンゼルスのアカデミーミュージアムでLAプレミアが開催され、大スクリーンと最高の音響で作品を体験出来るということもあり、多くのスプリングスティーンファンたちが駆けつけた。 『ブルース・スプリングスティーン&Eストリート・バンド:Road Diary』予告編 上映中、ファンで満杯の会場では何度も拍手や笑いが巻き起こり、まるでコンサートかのような熱気に包まれた。上映後に開かれた質疑応答では、ブルース・スプリングスティーン、Eストリート・バンドの中心メンバーでザ・ボスの右腕のスティーヴン・ヴァン・ザント、スプリングスティーンの長年のマネージャーで作品のプロデューサーのジョン・ランドー、監督のトム・ジムニーらが参加し、作品への思いを語った。
今回の作品が始まったきっかけについてブルースは、「もし今作らなかったら、僕は死んでしまうからね。やれるうちにこれを作らないといけなかったんだ。それがすべてだよ」とコメント。そして、「哲学的に、技術的に、音楽的に、僕のコンサートがどのように作られているかについて、もう少しファンたちに知ってもらいたかったんだ」と作品の意図を付け加えた。
ブルースの最近のドキュメンタリー作品『ウエスタン・スターズ』や『ブルース・スプリングスティーン:Letter to You』の演出を担当し、ブルースやEストリート・バンドから絶大の信頼を得ている監督のジムニーは、今回の撮影を開始したツアーのリハーサル初日に、本作で伝えたいことを発見したと語った。 「僕はリハーサルの初日、自分が経験していることに対して、本当にオープンでいた。そして、みんなが幸せそうにしていることに本当に感動したんだ。彼らが再び(ツアーで)演奏できることに感謝の気持ちを感じていることを(この作品で)伝えたいと感じたんだよ」