地震で液状化被害今も「復旧に5年~10年、最大で800億円」住民憤り
能登半島地震から10か月、震源地から離れた石川県かほく市や内灘町でも液状化現象による爪痕が残されたままです。 復旧には5年から10年かかる見通しで、住民からは憤りの声が聞かれます。 【写真を見る】地震で液状化被害今も「復旧に5年~10年、最大で800億円」住民憤り 住民は 「何でもが能登・珠洲・輪島ばっかり言っているけど、今私75歳ねん。そしたら5、6年あったら死んでしまう」 地震発生直後の内灘町西荒屋。 アスファルトが折り重なり道路が溢れ出た泥で覆われています。 地下水が噴き出し、地盤が液体状になる液状化現象です。 ■液状化でコンクリートが激しくめくれ上がったまま 平歩生記者リポート 「内灘町の西荒屋地区です。住宅前のこちら、駐車場でしょうか、コンクリートが激しくめくれ上がったままの状態となっています。」 国土交通省は地震後、ボーリング調査を実施。30日、被害を受けた内灘町とかほく市に再発防止に必要な対策工事の費用が最大およそ800億円に上ることを報告しました。 平歩生記者リポート 「小学校前の道路です。車は通ることはできるんですが、かなりガタガタと左右に揺れてしまいます。道路が波打っています」 ■住民「ダンプが通るたびにドスンドスンと家に響く」 住民 「廃材を運んでいるダンプが通る度にドスンドスンと家に響く。はやく直してもらわないと」 改良が必要なのは、地盤全体が河北潟の方向へ滑り、被害が広範囲に及んだ内灘町の西荒屋地区・およそ126ヘクタールと、かほく市の大崎地区およそ44ヘクタール。 工事期間は5年から10年かかるとみられます。 住民 「長いですよね。5年10年で再建できるか分からないですよねきっと。家を壊してどこか求めて行く方多いと思う」「8月に90歳になったので、あともう命が何年もつやら、僕が死ぬまでに直らんやろうとそういうわけで諦めている」 ■内灘町は11月下旬に、かほく市は年内に説明会開催へ 国交省が提案した工事の方法は地盤の強度を高める地盤改良工法と、地下水をポンプで排出して水位を下げる地下水位低下工法の2つ。
住民は長期間に及ぶ工事に憤りを感じています。 仮設住宅の住民 「西荒屋ばらばらになってしまう旦那に聞いたらやっぱり西荒屋に残りたいとアンケートに書いておけと言うから、やっぱり荒屋の人やなと。(早く)復興してほしいなあと思う。5年10年なったら自分80歳か85歳になって何ができるのか」 内灘町は、11月下旬に、かほく市も年内には説明会を開き、工法について住民の理解を得たいとしています。
北陸放送