菅田将暉、『寄生獣』で韓国ドラマデビュー 坂口健太郎、青木崇高ら相次ぐ“韓国進出”
Netflixで配信中の韓国ドラマ『寄生獣 ーザ・グレイー』。原作は岩明均による日本の漫画『寄生獣』で、これまでテレビアニメ化や映画化もされてきた人気コミックだ。韓国版は、韓国を舞台にしたオリジナルストーリーとして、全6話に再構成されており、その最終話に菅田将暉がサプライズ出演して話題を呼んでいる。 【写真】ミギーがいる? 意味深に差し出された泉新一(菅田将暉)の右手 人間の脳を乗っ取り、全身を支配する寄生生物“パラサイト”が韓国に飛来。スーパーで働くチョン・スイン(チョン・ソニ)は、顔の右側をパラサイトの「ハイジ」に寄生され、人間でもパラサイトでもない“変種”になってしまうが、ハイジと共生していくようになる。 第6話のラスト、パラサイトの殲滅を担当する特殊部隊「ザ・グレイ」のチーム長、チェ・ジュンギョン(イ・ジョンヒョン)のもとに、日本人のルポライターが訪ねてくる。寄生生物に詳しい専門家で、重要な情報を伝えに来たという、その人物の名は「泉新一」。原作漫画の主人公の名前と同じだ。彼はジュンギョンに右手を差し出して握手を求めるが、その手にはパラサイトの「ミギー」が寄生していることを思わせる。 新一の右手のクローズアップで最終話は幕を閉じ、ここから新たな物語が展開していくのを予想させるラストだ。新一を演じる菅田のセリフは、「こんにちは、泉真一です」のみ。だが、菅田は大きな存在感と余韻を残し、シーズン2の制作は未定であるにもかかわらず、続きを期待せずにはいられない。
『寄生獣 -ザ・グレイ-』の監督・脚本を担当したヨン・サンホは、『あゝ、荒野』(2017年)にヤン・イクチュンとW主演した菅田の演技に注目し、今回、新一役に菅田をキャスティングしたという。ラストに新一を登場させたことで、原作の物語と『寄生獣 -ザ・グレイ-』の世界がつながり、原作ファンをも喜ばせることとなった。ヨン・サンホ監督にはシーズン2の構想もすでにあるそうで、シーズン2の制作が決定すれば、韓国ドラマで活躍する菅田の姿をもっと見られるはずだ。 最近は、青木崇高が韓国映画で活躍したことでも話題を呼んだ。『新感染 ファイナル・エクスプレス』(2016年)で世界的にブレイクし、『エターナルズ』(2021年)でハリウッド映画に初出演したマ・ドンソクは、以前から青木の出演作を観ており、彼の演技を絶賛。青木は“国際的なヴィラン”という役どころで、『犯罪都市 NO WAY OUT』(2023年)でマ・ドンソクと共演することに。本作には國村隼も出演しているが、彼は韓国映画『哭声/コクソン』(2016年)にも出演歴があり、韓国の映画賞「青龍映画賞」で男優助演賞を受賞するなど、韓国でも人気を博している。 また、COUPANG PLAYにて2024年配信予定の韓国ドラマ『愛のあとにくるもの』に、坂口健太郎の出演が決定。本作は、コン・ジヨンと辻仁成共著による同名原作のドラマ化で、坂口は『赤い袖先』(2021年)のイ・セヨンと共に主演し、心の奥底にある後悔を抱えたまま生きている男性・潤吾に扮する。イ・セヨンが演じる、運命のような愛が過ぎ去り、全てを忘れようと心に決めた女性・ホンと潤吾の愛の軌跡を描くメロドラマとなっている。本作には中村アンも出演するなど、韓国進出する俳優が増えてきている。今後も、さまざまな韓国作品で日本人俳優が活躍する姿を見るのが楽しみだ。
清水久美子