セレッソ大阪MF阪田澪哉(写真右)(J.LEAGUE)

[7.6 J1第22節 東京V 1-1 C大阪 味スタ] 　東山高出身のプロ2年目、セレッソ大阪MF阪田澪哉(20)の今季J1リーグ戦初出場は右サイドバック起用だった。「SBだけど攻撃は自分の持ち味なので結果を残そうと思っていた」。立ち上がりは良さを出せない時間が続いたが、相手が退場者を出した直後には強烈な左足カットインシュートも披露。72分間のプレーで貴重な経験を積んだ。 【写真】「マジで美人」「可愛すぎてカード出る」現地観戦した女子アナに称賛集まる 　東山高で10番を背負い、2022年度の全国高校選手権で準優勝した経験を持つ阪田は昨季、C大阪に加入。ルーキーイヤーの序盤戦からJ1リーグ戦、ルヴァン杯などで出番を掴むと、J1最終節・新潟戦に右サイドハーフで初先発を果たすなど、J1リーグ戦4試合、カップ戦2試合に出場した。 　今季は本職のサイドアタッカーが厚みを増したこともあり、ここまではDF毎熊晟矢が不在のカップ戦での右SB起用が中心。ルヴァン杯3試合、天皇杯1試合で出番を掴んだ。そうして迎えたこの日、毎熊がAZ移籍後の主力を担ってきたDF奥田勇斗を欠いた一戦で待望の今季J1リーグ戦初先発初出場のチャンスが巡ってきた。 　阪田によると、先発を聞いたのは試合2日前。「今季あまり試合に絡めていなかったので、ここでチャンスを掴んでチームの勝利に貢献する、結果を出すことを目標に試合に挑んだ」。SBとしての起用であっても、アタッカーとして培ってきた攻撃参加を意識しながら試合に入ったという。 　序盤は東京Vに押される形が続き、なかなか前に出ることができなかったが、クロス対応では冷静なヘディングクリアを見せるなど、SBとしての仕事を遂行。その間にチームメートからの助言も受け、攻撃的なプレー選択に修正しようと試みていたという。 「個人的には入りはあまり良くなくて、そういった中で、先輩方がもっと中に入っていいよとか、もっと前に行っていいよと声をかけてくださった」。そうした中、相手が退場者を出した直後の前半アディショナルタイムには左足カットインシュートも披露。「あれで自分の中でリズムを作れるようになった」と手応えを得た。 　後半は数的優位もあってより高いポジションでのプレー機会が増加。結果こそ残せなかったものの、J1基準での自身の立ち位置に向き合うことができた。後半27分で途中交代した試合後、阪田は「今日はJ1の相手だったので強度の違いはあった。この強度でどれくらい自分ができるか、これからもっと成長していかないといけない」と冷静に現在地を見つめた。 　ここからは本職のアタッカーとサイドバックの両面でレギュラー奪取を狙っていく構えだが、そのチャレンジにおいてはアタッカー出身で日本を代表するSBに上り詰めた毎熊の存在が大きな参考になりそうだ。 　阪田自身も「自分の中でよく見ていたのは毎熊選手」と意識はしており、毎熊在籍時は主に守備のアドバイスを受けることが多かった様子。「攻撃参加するタイミングであったり、守備もしつつ攻撃にも参加してチャンスメークするところは自分もそういうプレーをしていかないといけない」と意気込む。 　特に攻撃面の強みを突き詰めていくつもりだ。「点を決められるSBを目標にしている。前の選手をしていたぶん、得点の感覚はあると思う。あとシュートが好きだし、得点を取ることが好きなので貪欲に狙っていきたい」。この日、結果に絡めなかった反省も踏まえ、まずは10日の天皇杯・甲府戦に向けて「しっかりと頭の中で整理して、天皇杯で自分のプレーを出してチームのために貢献したい」と力を込めた。