【大宮】笠原昂史が勝利を引き寄せるビッグセーブ! 良い準備からのアクションで「しっかり反応することできた」
大宮アルディージャGK笠原昂史が5月3日の明治安田J3リーグ第12節・ガイナーレ鳥取戦で素晴らしいセーブを見せ、3連勝に貢献した。1-0とリードして迎えた前半のピンチを素晴らしいプレーで防ぎ、これぞ守護神という活躍。試合後はチームメイトに感謝するとともに、さらなるレベルアップを目指していく決意を示した。 【写真】69分に勝利に大きく近づく3点目を決めたFW杉本健勇は、笑顔でゴール裏スタンドにアピール ■2024年5月3日 J3リーグ第12節(@Axis:観衆4,272人) 鳥取 0-3 大宮 得点:(大)藤井一志2、杉本健勇
「何とかバーに当たって入らなかった」
大宮は17分に先制したものの、その後に攻め込まれる苦しい時間帯があり、26分に大きなピンチを迎えた。鳥取が左サイドから右サイドへ展開し、MF世瀬啓人のパスをDF田中恵太が右足でシュート。だが、ゴール左を捉えたボールを笠原が右手を伸ばしてセーブすると、クロスバーに当たって下に落ちたものの、ゴールインとはならなかった。 次の瞬間、笠原は会心のガッツポーズ。「しっかり反応することできた。日頃から取り組んでいる、良い準備からしっかりアクションするところが出たシーンだと思う」と振り返り、「何とかバーに当たって入らなかった。流れが来るきっかけを作るプレーを、今後もしっかりできるようにしたい」と続けた。 鳥取の攻めは「ウチの選手たちもペナルティーエリアの中に押し込められる、釘付けにされるような形」だった。それでも「最後はシューター(鳥取DF田中恵)のところにアプローチに行けていたので、僕から見えているコースに飛んできてくれた」と仲間に感謝し、「みんながシューターにプレッシャーをかける、シュートブロックをすることは、シーズンが始まってから、こだわってきたところ。積み重ねてきていること、普段からやっていることが出たと思う」と胸を張った。 大宮は今季の引き分け3試合がすべて1-1で、いずれも先制しながら追い付かれている。この日も追い付かれていれば同じ展開になる可能性があったが、笠原のビッグセーブでピンチをしのぐと、後半に2得点を追加して勝利。アウェー3連戦で3連勝して開幕からの無敗と首位を守るとともに、2位・アスルクラロ沼津との勝ち点差を9に広げた。 今季開幕からフル出場を続ける守護神は、現状で積み上げたいことを問われると「いままでやってきていることの精度を、少しずつでも上げていくことしかない」ときっぱり。首位を独走する状態でも決して満足することなく、1年でのJ2復帰に向けてチーム力を高めていく必要性を指摘していた。 取材・写真◎石倉利英