平均家賃22.2万円と家賃高騰の救世主!? “築古マンション”再生に商機【WBS】
ファミリー向けの賃貸マンションに不足感がある中、新たなリノベーション物件を展開する動きは千葉市にある築50年以上の団地「花見川団地」でも行われています。部屋の中は明るく開放的な空間で、内装はシンプルな設備です。 「キッチンも3口コンロ、グリル付きだったりMUJIとURで共同で開発している商品」(「MUJI HOUSE」の松本雄作さん) ここはUR都市機構と無印良品を展開する良品計画などが共同でリノベーションした部屋。レトロな設備をそのまま残していることが特徴です。 「経年変化した、あめ色に変わった木部をしっかり残すことでビンテージ感が出る。MUJIのターゲット層は若年層なので、ターゲット層を捉えて設計を意識している」(松本さん) 家賃は1LDK、およそ57平方メートルで5万7200円。URの賃貸のため、仲介手数料や更新料はありません。家賃が上昇している今は、郊外であっても、費用が安く済むことからニーズが高まるとみています。 「平均して毎年100室くらいリノベーションしてきた。数年のうちには150室くらいできる形にもっていきたい」(「UR都市機構」の倉上卓也本部長) 様々な賃貸マンションが登場していますが、家賃の高騰はいつまで続くのでしょうか? 「年内いっぱいは上がるだろう。言い換えますと『下がる要素がない』と認識」(「アットホームラボ」の磐前さん) 家賃高騰が続く中、住み方を変えるという人も増えているのでしょうか? 都心の一等地にあるトランクルームは活況だといいます。 「東京23区はオンラインでの申し込みは前年比で2月は2桁増と好調に推移している。いま67店舗、全国で4万室を展開しているが、おおむね稼働率は90%前後を維持している」(「キュラーズ」シニアマネージャーの池田大和さん) 家賃を抑えるため、狭い部屋に引っ越しても、自宅に入りきらない荷物などをトランクルームに預けることで、生活スペースの広さを変えずに過ごすことが可能だといいます。 「トランクルームの市場規模としても現状で750億円、2008年比でも3倍近い成長を記録している。東京23区を中心に、今後出店を強めていく考え」(池田さん) 取材していく中で都心の賃貸の借り手の二極化が見えてきました。狭い部屋でもトランクルームを借りてでも家賃を抑えたいという方がいる一方で、いわゆるパワーカップルなど高い家賃を出せる借り手がいることで、家賃がさらに上がっています。都心の賃貸住宅の家賃が高騰していて、住みたい街ランキング上位に来るような東京の郊外や県境などの街の魅力がさらに上がっている状況です。(角谷キャスター) ※ワールドビジネスサテライト