【解説】沈没船が陸上に!異常な速さで変化する硫黄島 年間で80センチ超も隆起
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小笠原諸島の硫黄島の近くでは、先月末から火山噴火が発生し新しい島が誕生しました。火口から軽石やマグマを噴き出し、活発な活動が現在も続いています。この硫黄島、国土地理院の観測データをみると、“異常なスピード”で大きく変化していることがわかりました。気象庁も「珍しい」と話す硫黄島の最新の状況を社会部災害担当・内藤ミカ記者が解説します。【週刊地震ニュース】
■震度1以上の地震は28回 青森県で震度4
11月20日から26日までの期間、震度1以上の地震は28回ありました。このうち、震度3以上の地震は2回ありました。 ▼20日午前6時1分ごろ、青森県八戸市、野辺地町などで震度4を観測する地震がありました。 震源は青森県東方沖で地震の規模を示すマグニチュードは5.9、震源の深さは52キロでした。 ▼23日午前2時23分頃、山形県新庄市で震度3の地震がありました。 震源は山形県最上地方、マグニチュードは3.7、震源の深さは9キロでした。
■西之島 新島誕生の噴火から10年
11月16日に撮影した西之島では、山体から水蒸気が上がり、硫黄の固体成分が冷えて固まったことで山体の所々が黄色くなっていました。 島の周辺には変色水が広がっていることから、火山性のガスが海底から出ていると考えられます。変色水の赤茶色の部分は、岩石に含まれる鉄分が溶け出していることを示しています。10年前の2013年11月20日、もともとあった旧西之島のすぐ近くで噴火が発生し、大量の溶岩流が旧西之島をのみ込んで拡大していきました。
■噴火前の約10倍の大きさに
国土地理院が作成した地図では、2019年には面積が2.89平方キロメートルとなり、1992年の旧西之島に比べて約10倍もの大きさになりました。島の標高は、最も高いところで160メートルです。その後も噴火活動があったため、さらに島が拡大している可能性があります。 気象庁によりますと、西之島では現在も活発な火山活動が続いていますが、溶岩流を出すような噴火は2020年以降、確認されていないということです。