今後の政策実現どうなる?国民 玉木代表“不倫報道”の影響は 記者解説
◆政治部野党キャップ・村上祐子記者に聞きます。
(Q.玉木代表の今回のスキャンダル、国民民主党の党内では、どのように受け止められているのでしょうか) 村上祐子記者 「議員たちの内心は、それぞれ思うところがあるようです。『政策の話とプライベートの話は別だ』といった声が上がる一方で、『こんな時に何をやってくれるんだ』という本音も聞こえてきます。ただ、国民民主党は、“玉木党”とも言われるほどで、玉木さんの顔で引っ張ってきた政党ですし、今回の衆院選大躍進の立役者でもあります。所属議員たちは、怒りを抱きつつも、代わりがいない現状に、ある議員は『いわぬが花だ』と言葉少なです」 (Q.数々の重点政策を掲げるなかで、今後、政策実現への影響は出てきそうでしょうか) 村上祐子記者 「玉木さんの武器は、選挙での民意を背景に得た“発信力”と、他党との“交渉力”でした。ただ、今回の報道で、この2つに陰りが出る可能性を指摘する声もあります。さらに、立憲民主党と国民民主両党の支持母体である『連合』も、かなりナーバスになっています。ある幹部は「絶対に許されない行動だ」としていて、玉木さんにとって、今回の衆院選での勝利に続いて、来年の夏の参院選での連勝は至上命題ですが、連合との関係性も今後のカギになります」
◆政治部官邸キャップ・千々岩森生記者に聞きます。
(Q.衆院選で躍進し、勢いのあった玉木代表に出てきたスキャンダル。石破政権はどう受け止めていますか) 千々岩森生記者 「石破総理からすると、仮に玉木代表の政治力が弱まっても、石破政権が置かれた状況、つまり過半数に届いていない状況、“玉木さんが頼り”という大きな構図は、何ひとつ変わっていません。国民民主党の28議席の価値が低下するわけでは全くない、引き続き、重要だということです。“103万円の壁”については、今回の件で玉木代表の発言力が下がると、自民側が主導権を握りやすくなる可能性はもちろんあります。一方で、自民党幹部からは『玉木さんは、むしろ成果を上げる必要に迫られる。かえって178万円という数字を譲れなくなってくるのではないか』という見方も出てきています」 (Q.第2次石破内閣、少数与党として厳しい船出となりましたが、立憲民主党・日本維新の会と相次ぎ党首会談を行うなど、異例の国会運営が続いています。今後、石破総理はどう乗り切っていくのでしょうか) 千々岩森生記者 「石破総理が、国民民主だけでなく、立憲や維新とも党首会談したことがまさにポイントです。『国民民主党だけに頼る政権運営は危うい』との見方が自民党執行部内で、じわり広がっているという背景があります。一方で、先を見ると、自民党議員の話を聞くと、石破総理のまま、来年7月の参院選に臨むと考えている人の方が少数です。早ければ、来年春にも石破降ろしが本格化するかもしれない。石破総理としては、まさに“内憂外患”の政権運営が始まるということになると思います」
テレビ朝日