【高校野球】被災地への思いを込め、2人の主将が同時に選手宣誓 東北大会開会式
春季高校野球東北大会の開会式が13日、石巻市民球場で行われた。硬式と軟式を合わせた計21校が参加。開催地第1代表の硬式・仙台育英の湯浅桜翼(おうすけ)主将(3年)と、同軟式の仙台商・佐々木大輔主将(3年)が並んで選手宣誓を行い、今年1月に発生した能登半島地震で被害を受けた方々への思いを伝えた。 仙台育英は須江監督が系列の秀光中を率いていた2011年に起きた東日本大震災で、その後関係者の計らいで石川県内で合宿を行うなどの縁があり、今年3月に石川県内にある飯田、輪島の2校と招待試合を実施。選手間で交流を深め、現地の話を直接聞いてきた。仙台商・佐々木主将は実家が石巻市内にあり、東日本大震災による津波被害を受けたという。立場は違えど、復興への願いや野球を通じて勇気や元気を与えたいという思いは同じくらい熱い。 文章は育英側が主に考えて5日の抽選会で共有。被災地への思いや野球ができる喜び、プレーを通じて届けたいことなど、交互に宣誓して言葉をつなげた。「少しでも思いが届いてくれればいいです」と湯浅主将。佐々木主将は「被災した人たちの思いも胸に宣誓しました」と振り返った。試合は硬式、軟式とも14日から開始。仙台育英は光南(福島)と、仙台商は五所川原第一(青森)とそれぞれ1回戦で対戦する。
報知新聞社