店内ドローンで確認、クマは作業場か 箱わなを移動 秋田のスーパー
秋田港に近い秋田市土崎港西3丁目のスーパー「いとく土崎みなと店」に入り込み、従業員を襲ったクマは、一夜明けた1日午前も店内に居座り続けている。秋田県警や市は、クマはバックヤード(作業場)側に潜んでいるとみて、改めて店内の状況を確認し、箱わなをバックヤード側へ移して捕獲を試みる方針という。 【写真】スーパーマーケットに運び込まれた箱わな=2024年11月30日午前11時18分、秋田市土崎港西3丁目、隈部康弘撮影 県警や秋田市などによると、クマが店内に居座っているため、市は11月30日、店の2カ所の入り口に箱わなを仕掛けた。同日にドローンを飛ばして店内を確認したところ、クマの姿は確認できなかった。箱わなには動く物を自動感知して撮影するカメラが設置されており、1日朝までに何も映っていなかったという。このため、クマはバックヤードにいると市などはみている。 県警によると、店から通報があったのは30日午前6時半ごろ。クマが入り込み、男性従業員(47)が襲われた。従業員は頭や顔にけがを負ったが、命に別条はないという。 開店前で買い物客はいなかったが、店内にはけがをした従業員を含めて21人がいた。クマは体長約1メートル。負傷した従業員を別の従業員が見つけ、バックヤードに避難させた。近くにクマがいたという。クマの侵入経路は判明していない。 現場のスーパーは、国道7号から西に約200メートル入った市街地。隣に秋田臨港警察署、近くに道の駅「あきた港」がある。 現場周辺では11月29日夜、国道でクマと車が衝突するなど複数のクマの目撃情報が寄せられていた。(滝沢隆史、隈部康弘)
朝日新聞社