韓国人の成人の言語・数理能力低下…年齢上がるほど低下幅拡大
韓国職業能力研究院、11年間の成人の能力変化を研究
韓国の成人の言語能力と数理能力が11年前より低下し、年齢が上がるほど低下幅が広がることがわかった。創造性よりも地位が中心となる垂直的な職場文化が影響を及ぼした結果だという分析が出ている。 韓国職業能力研究院が2日に発表したイシューブリーフ「韓国の成人の能力と労働市場の成果:1周期と2周期の結果比較」によると、韓国の成人約6700人を対象に2011~2012年に測定した言語能力は273点だったが、2022~2023年は249点と24点低下した。数理能力も263点から253点へと10点下げた。今回の調査は、経済協力開発機構(OECD)が加盟国などを対象に2度にわたり実施したもので、満点はそれぞれ500点。言語・数理能力の低下は国際的に普遍的だというわけではない。フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、デンマークなどの北欧の福祉諸国では、11年間で点数はむしろ上昇した。 韓国は特に年齢が高くなるほど、点数の低下幅が拡大した。言語能力の場合、16~24歳は293点から272点と11年間で21点低下した一方、25~34歳は33点、35~44歳は34点、45~54歳は42点も下がった。数理能力も、16~24歳は10点低かったのに対し、25~34歳は21点、35~44歳は21点、45~54歳は25点下がった。今回の研究を担当した韓国職業能力研究院のパン・ガウン専任研究委員はハンギョレに、「正規の教育を受けてから20代後半に職場に入るまでは学歴と勉強が重要だが、その後は知的な刺激を受けることよりも、頭をあまり使わない上意下達式の職場文化が影響を及ぼしたものとみられる」としたうえで、「韓国の労働市場では、学歴ではなく実質的な能力を適切に評価・補償するシステムが構造的に脆弱であることを意味する」と述べた。 実際、2022~2023年の2回目の調査時の結果によると、学歴別の雇用率は、大卒以上が80.1%、高卒は69.3%、高卒未満は44.5%で明確な違いを示した。しかし、言語能力に対する雇用率は、最も低い1等級以下では72.2%、最も高い4・5等級では69.7%で、数理能力に対する雇用率は、1等級以下では71.0%、4・5等級では72.3%となり、有意な差を示さなかった。 チョン・ジョンフィ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )