こまつ座「父と暮せば」に松角洋平&瀬戸さおり、2025年夏に上演
こまつ座 第154回公演「父と暮せば」が、来年7・8月に東京・紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAほかで上演される。 2024年夏にこまつ座で上演された富田靖子&松下洸平の「母と暮せば」。 井上ひさし作「父と暮せば」は、1994年に鵜山仁演出のもと、こまつ座で初演され、その後も上演が重ねられてきた戯曲。作中では、戦後のヒロシマを舞台に、原爆で父を亡くした娘と、娘の前に現れた父の物語が描かれる。今回も演出を鵜山が担当。父・福吉竹造役を松角洋平、娘・福吉美津江役を瀬戸さおりが務める。 自身が被曝三世の松角は「初めてこの作品に出会った時、井上先生は私の為にこの竹造役を書き下ろしてくださったと、本気で思った。そんな訳はないのだが……。歴代名優での竹造をご覧になられた方は『こんな若造が?』とお思いになるかもしれない。が、竹造の実年齢はおそらく四十代なのだ。そしてここに! 私は勝機を見出そうと考えている。今の私にしかできないものがあるはずだ」とコメント。 瀬戸は「『どんな役をやりたいか?』と聞かれるたびに『美津江がやりたい』と答え続けていたら、夢が叶いました!!」「初めての二人芝居、稽古中はずっと頭を抱えているんだろうと思いますが、鵜山さん、松角さんに助けていただきながら、新たな『父と暮せば』をお見せできるよう頑張ります」と意気込みを語った。 上演時間は約1時間30分。本作は、来年7月1日から25日まで紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYAで上演されたあと、8月4日まで地方公演が行われる予定。 ■ 鵜山仁コメント 「父と暮せば」で語られる様々な「物語」には、言葉をひらくという役割があるのだと思います。心の一番深いところにしまいこまれた記憶に耳を澄ませ、その記憶をおおっている様々なわだかまりを解きほぐして、そこに言葉をあたえる。そしてわだかまりを解き放つ。 なかなか一筋縄で行くような仕事ではないけれど、もしもこの新しい父娘のチームでそんなことが実現できれば、人間世界の秘密がいくらか開示され、この地球も幾分か住みやすくなるかも知れません。 ■ 松角洋平コメント 私はナガサキで生まれ、ヒロシマの隣・山口で育った。祖父祖母は被曝手帳を持っており、私は被曝三世である。そして方言は広島弁と酷似している。初めてこの作品に出会った時、井上先生は私の為にこの竹造役を書き下ろしてくださったと、本気で思った。そんな訳はないのだが……。歴代名優での竹造をご覧になられた方は「こんな若造が?」とお思いになるかもしれない。が、竹造の実年齢はおそらく四十代なのだ。そしてここに! 私は勝機を見出そうと考えている。今の私にしかできないものがあるはずだ。原子爆弾を追体験させるエネルギーを肉体から放出させる。この幻術が表現できれば井上先生のおはなしは風に乗って遠くまで届くはずだ。そして、そうすることで娘の本当の幸せを願う父親像は色濃く豊かなものとなり、美津江役の瀬戸さおりさんと共鳴しあえると信じている。井上先生のおことばを深く落とし込んで、世の中の戦争をなくすつもりで挑みたいと思う。 ■ 瀬戸さおりコメント 「どんな役をやりたいか?」と聞かれるたびに「美津江がやりたい」と答え続けていたら、夢が叶いました!! 大切な人を失い、“幸せになってはいけない”と葛藤する姿を見て「私も美津江として舞台で生きたい」とずっと思っていました。そんな風に思ったのはこの作品が初めてだったので、出演が決まったときは嬉しくて震えました。初めての二人芝居、稽古中はずっと頭を抱えているんだろうと思いますが、鵜山さん、松角さんに助けていただきながら、新たな「父と暮せば」をお見せできるよう頑張ります。 ■ こまつ座 第154回公演「父と暮せば」 2025年7月1日(火)~2025年7月25日(金)予定 東京都 紀伊國屋サザンシアター TAKASHIMAYA 2025年8月4日(月)まで予定 地方公演 □ スタッフ 作:井上ひさし 演出:鵜山仁 □ 出演 松角洋平 / 瀬戸さおり