サンライズオリジナル『ゼーガペイン』新作劇場版、舞台・舞浜で「リセット祭り」開催…スタッフ&キャストの貴重秘話連発
質問コーナーでは作品設定、アフレコ…貴重な裏話満載
続いては、事前にウェブサイトで募集した質問に答えていくコーナー。特殊な用語や難解な世界観設定を2006年当時はどうやって理解していたのかという質問に、浅沼さんは「ずっと監督や音響監督に質問していた覚えがあります。例えば、パソコンの中にデータが入っているけど、外にデータを掴んで持ち出すことはできないからUSBを挿す。このUSBがアルティールで……と言われて、“なるほど!”っていうのを繰り返していました」と当時を懐かしんだ。川澄さんによれば、浅沼さんはそうやって学んできた世界観や用語の情報を毎週キャスト陣に共有していたという。 また、今回新登場したメカニックについて聞かれた下田監督は、オルタモーダが搭乗するオルティックゼーガに関して、「まだストーリーが何もない状態のときに、原作者の伊東岳彦から“10年後のゼーガを作っておきたい”という話があって、そこから10年後にホロニックローダーはどうなっているのかと考えて開発が始まったんです」と制作秘話を明かした。 ここで浅沼さんから、アニメでさせたい動きからデザインを考えたのか、デザインが先にあってどう動くかを考えたのかという質問が。これに対して下田監督は、「『ゼーガペイン』ではまず世界観があって、そこで主人公たちが乗り込むためにはこういうギミックで、こういうデザインでなければいけないという……。主人公たちがもう死んでいるような状態なので、半透明でトランスルーセントな、儚い陽炎のようなロボットが美しいんじゃないかと。でも、デザイン自体は凶悪なんです」と詳しく解説した。 まだまだ質問コーナーは続き、「本編では描かれなかったものの、会話をしたり、対決するなど交流している姿を見てみたかった・描きたかったキャラクターたちはいますか?」という質問では、トガ・ヴィタールなどテレビシリーズにも登場するゲームのキャラクターの話題が出たり、「このキャラがガンナーだったら」といった想像が膨んだりして大いに盛り上がった。また、下田監督から「表に出していない設定で、テレビシリーズが作れそう」という気になる発言も。 「シマの印象を教えてください」という質問では、シマを演じる坪井智浩さんに関するトークが繰り広げられ、下田監督が「坪井さんは本当にゼーガを愛してくださって。“『ゼーガペイン』のアフレコ台本は全部残しておきます!”と言われたんですが、僕は心の中で“ありがとうございます。でもシマはあと数話で……。すみません”と思っていました」と暴露し、会場に笑いが巻き起こった。 最後に集まったセレブラントたちへメッセージ。下田監督は「こんな日が来るとは夢にも思っていませんでした。テレビシリーズから18年経って初めてお話することができた内容もあって、有意義な時間でした。これからも頑張っていきますので、応援よろしくお願いします」とコメント。川澄さんはテレビシリーズ第16話で舞浜サーバーがリセットされた8月31日をこうして共有できたことに感謝しつつ、「こうやって監督とお話するたびに、いくらでも『ゼーガペイン』のアイデアがあると知ることができて私自身もうれしいです。また何年後かに舞浜で会うことができたら」と今後の展開へ期待を寄せた。 そして浅沼さんは、「僕は『ゼーガペイン』を幻が形になる物語だと思っていて。18年前はまさかこんな風景が存在するなんて……というものが形になって、最初はプラモデル1つだったのにいろんなグッズが発売されて、感慨深いなと。この先のゼーガを、希望をもっていろんな形で応援していただけたらなと思っています」と客席を見回しながら伝えた。最後の締めくくりは、『ゼーガペイン』のイベントでは恒例となっている挨拶。川澄さんの「せーの!」の声に合わせて、観客を含めた全員で「エンタングル!」と叫び、イベントは幕を閉じた。