中国株、年初として2016年以来最大の下落-終値2.9%安
(ブルームバーグ): 中国株は今年、ここ10年近くで最悪のスタートを切った。製造業データが予想を下回ったほか、追加関税賦課が予想されていることで、投資家は経済の不確実性に身構えている。
中国本土株の指標であるCSI300指数の2日終値は2.9%安。年初の取引として2016年以来最大の下落率を記録した。香港上場の中国本土企業から成るハンセン中国企業株(H株)指数は一時3.1%安となった。
中国株は昨年、年間として20年以来初めて上昇を記録した。投資家によると、慎重なセンチメントの背景には、予想を下回った財新製造業購買担当者指数(PMI)などさまざまな要因がある。24年の最終取引日ではCSI300指数が大きく下げ、注視されていたテクニカル上の節目である60日移動平均も下回った。これが一部ファンドによるさらなる売りを招いた可能性が高い。
一方、中国工商銀行や中国農業銀行など一部の大型金融株が配当落ちとなったことも、CSI300指数の下げを悪化させた。
ロンバード・オディエ・シンガポールのシニアマクロストラテジスト、ホーミン・リー氏は「12月の政策会議で中国当局から明確な景気刺激策のシグナルが発せられた後にこうした状況になっている。投資家が慎重姿勢で新年をスタートするのは少し厄介だ」とした上で、「中国について基調的な勢いはなおかなりぜい弱であり、中期的なデフレのリスクに関する論調を変えるには、当局による一定の取り組みが必要だろう」との見方を示した。
原題:Chinese Stocks Tumble in Worst Start to a Year Since 2016、Chinese Stocks on Track for Worst Start to Year Since 2016(抜粋)
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