「無痛分娩」費用は助成すべき? 産婦人科医は人手不足も指摘 普及率増えてもようやく11% 海外では80%超える国も
無痛分娩が普及しない背景には、産科の医療機関の人手不足もあります。 産科・産婦人科に従事する麻酔科医は医師全体のわずか0.2%です。無痛分娩の麻酔は”職人技”といわれ、高い技術が求められるため、大幅な増加は見込みにくいといえます。 小さな医療機関では緊急時に対応できず、大きな医療機関へ搬送することも少なくありません。
産婦人科医は無痛分娩の人手不足を指摘 普及してほしいが課題が…
産婦人科医の藤田由布さんは、無痛分娩が日本で普及しないことについて次のように指摘します。 麻酔を伴う無痛分娩を行う医療機関では、非常事態に備えた人がより必要。稀なケースだが麻酔の作用で呼吸に影響を及ぼす場合もあり、24時間対応できない病院は無痛分娩に対応することは難しい。海外では集中的に無痛分娩を行う大規模な病院が設けられているところもあるが、日本は小規模な医療機関が多く、地方で普及しない背景となっているのではないか。 無痛分娩を選択せず痛すぎて出産がトラウマになった人もいる。産後の回復も無痛分娩の方が格段に速い。24時間体制で対応できる十分な人出も機材もすべてそろうならば、無痛分娩は普及してほしいが、日本の現状はまだそこまで至っていないだろう。