1-1で投入される意味とさらなる理想「もっと泥臭くゴールを」個の打開力でアジアと戦ったU-19日本代表FW横山夢樹
[9.29 U20アジア杯予選GL第3節 U-19日本 1-1 U-19キルギス ビシュケク] 【写真】U-19日本代表DF本間ジャスティンを襲った思わぬ悲劇… 足元の技巧、ボディコントロール、恐れず仕掛けに行く決断力。FW横山夢樹(今治)は、AFC U20アジアカップ予選を通じて確かな存在感を見せた。 最終戦となったU-19キルギス代表との試合は左ウイングに投入されると、クイックフェイントからの鋭いドリブルで何度も突破に成功。左サイドを切り裂いてみせた。 「1-1の状況で自分が投入される意味というのは、仕掛けてチャンス作るところ、結果に結びつけることが求められていると思っていた」(横山) その意味で言えば、「仕掛けという意味ではできていた。自分の特長を出せた試合だった」のは間違いない。ただ横山は「ドリブル突破でチャンスを作るだけの選手というのは目指す理想ではない」とも言う。 「やっぱり得点したりアシストできたり、ドリブルだけじゃなくて結果も付いてくるような選手にならないといけない。今日仕掛けという意味ではできていたんですけど、全然結果に結び付かなかったので、まだまだです」(横山) 所属する今治では今季主力選手としてプレーして通算6得点と、“結果”も出してきた。それだけに「代表では無得点」という現実に満足感はないと言う。 「いまリーグで6点取っているのは今治の選手たちのおかげというのはあります。ただ、泥臭くもぎ取るプレーがもっとできればとは思っています。代表でも、もっと泥臭くゴールを目指していかないといけない」(横山) また、日本から遠く離れたキルギスの大観衆の前でのプレーは、あらためて日本代表として戦う責任と喜びを感じる機会にもなったようだ。 「代表ならではの感覚というか、このエンブレムを付けて戦うことは誰でもできることではないので、そこに責任は感じていたし、これからも(代表で)やっていきたいと思った」 そのために必要なのは、やはりチームで結果を残し続けることだろう。 「やっぱりリーグ残り8節というピリピリした状況で(今治に)帰るので、代表で学んだことを活かして結果を出して、代表にまた呼ばれたときにはチャンスを作りながら得点することに結びつけたいと思っています」(横山) 横山は今季から帝京高より今治へと進み、J3リーグでタフな経験を積み上げながら結果も出し、予選を戦うU-19日本代表の正メンバーにまで食い込んだ。さらなる成長とともに結果を出し続け、より上の代表の舞台も勝ち取ることを狙っていく。 (取材・文 川端暁彦)