【LiLiCoのこの映画、埋もらさせちゃダメ!】『007』『キングスマン』シリーズを生み出した国だからこそのスパイ映画の面白さが炸裂『ARGYLLE/アーガイル』
TV『王様のブランチ』で2001年から映画コメンテーターとして出演するほか、マルチに活躍されているLiLiCoさん。これまでも数々の映画をナビゲートしてきたLiLiCoさんに、「これは絶対に観逃してほしくない!」という“埋もらせ厳禁”な映画について語っていただきます。 【全ての画像】『ARGYLLE/アーガイル』『ロッタちゃんと赤いじてんしゃ〈2Kリマスター版〉』『ロッタちゃん はじめてのおつかい〈2Kリマスター版〉』『アバウト・ライフ 幸せの選択肢』
ヘンリー・カヴィルのイメージを覆すルックスと芝居に注目してください
今回は大作、懐かしくキュートな作品の再映、そして大人に楽しんでもらいたい小品を紹介します。まずは公開中の『ARGYLLE/アーガイル』。『キングスマン』シリーズでおなじみのマシュー・ヴォーン監督の最新作です。 スパイ組織の正体を探っているエージェントを主人公としたベストセラー小説『アーガイル』。その作者のエリーは、著作のイメージとは真逆で、猫とのんびり暮らす平和主義者です。そんな彼女が新作の準備を進めているさなか、列車の中で謎の男たちに命を狙われる事態に。 窮地を救ってくれたのは、エイダンと名乗るスパイでした。実はエリーが書いていた小説が偶然にも実在していたスパイ組織の行動を見事に言い当ててしまっていたため、彼女がターゲットに。空想で書いていたはずの世界と現実世界の間で、エリーは彼女の敵となるスパイ組織の裏をかいて世界を駆け巡る羽目に……。 トンデモ設定のスパイアクション映画ですが、これが本当に楽しい! 最初、「あれ? 想像していた話と違う」って思うかもしれませんが、そこはさすがのヴォーン監督と英国設定。『007』シリーズや『キングスマン』シリーズを生み出した国だからこそのスパイ映画の面白さが炸裂ですし、監督のお家芸でもあるユーモアたっぷりの脚本で、アクション映画があまり得意ではないという人にも楽しんでもらえる作りになっています。 特に驚かされたのは小説の主人公アーガイルを演じたヘンリー・カヴィル。途中まで彼だと全く気づけなかった(笑)。これまでの彼のイメージを覆すルックスと芝居に注目してください。