サーキットをトラックが走る! はしご車のバケットにも乗れる! 日本最大級のトラックの祭典「ジャパントラックショー in Fuji Speedway 2024」はトラックマニアではなくても楽しかった
トラックの祭典「ジャパントラックショー」に潜入
去る10月27日(日)、富士スピードウェイにて自動車関連の複合イベント「POWER & TORQUE」が開催された。そこで開催されたイベントのひとつである、日本最大級のトラックの祭典「ジャパントラックショー in Fuji Speedway 2024」において、編集部が気になったブースをいくつかピックアップし、リポートする。 【写真】やっぱり輸入トラックは格好いい! シャコタン化したVOLVOのカスタムトラックが大迫力!(全26枚) ジャパントラックショーは、2016年より各年開催されているトラック関連の総合展示会だ。基本的にパシフィコ横浜にて開催されるが、富士スピードウェイで催される「ジャパントラックショー in Fuji Speedway」では、車両やパーツの展示だけでなく、迫力のあるデモランなども行われている。トラックドライバーだけでなく同行するファミリーにも好評を博しているイベントなのだ。 さて、トラックショーのブースが出展されているAパドック会場に入ってまず目についたのが、天高くはしごを伸ばしているはしご車。どうやら、バケット(人が乗る部分)への同乗体験を行っている模様だ。 運営している片岡オート代表の片岡憲彦さんにお話をうかがったところ、主な事業はトラックの販売、架装、修理など。廃棄される中古トラックの再利用の促進としてユーザー同士をマッチングさせるアプリ「トラボディ」も手がけており、その宣伝の一環として「デコトラはしご車を作ったら面白いかも」というところから話がはじまって、現在はこのはしご車で全国各地を訪問すべく奔走しているという。 また、今年1月に起きた能登半島地震の被災地である石川県でのイベントにも精力的に出展しているとのことだ。 片岡さんは、今後は年内6県をまわり、携わる人々を笑顔にすると同時に、トラック業界に興味を持つ人が増え、少しでも業界の発展に貢献できればとコメントしてくれた。
カスタム業界が盛り上がりを見せていた
つづいて、色鮮やかなホイールを展示していた株式会社Climateのホイールブランド「BLACK WOLF」のブースに足を運んだ。 トラックのカスタマイズ事情についてあまり詳しくないという方も多いのではないかと思うが、いわゆる「デコトラ」系ではないカスタマイズ向けの社外アルミホイールはつい最近までほとんど存在せず、このBLACK WOLFがパイオニア的存在なのだとClimate営業部部長の松原勇介さんは語る。 とくに人気だというのが、マシニング加工によってシルバーの加飾が入ったブラックカラー。乗用車向けのアルミホイールでも最近よく見るカラーリングでもあり、確かに売れそうなイカツいカッコよさだ。 これらのホイールはすべて鍛造。鍛造ホイール=高級品のみ、というイメージがなんとなくあるのではないかと思うが、松原さんによるとトラックのアルミホイールは基本的にすべてが鍛造だという。いわれてみれば、トラックのホイールにかかる負荷や要求される耐久性は普通車のそれとは段違いのはず。それゆえ、必然的に高強度の鍛造になるのだろう。いやはや、浅学無知を恥じるばかりである。 2台のボルボ製大型トラックが並ぶ圧巻の展示に惹かれ、最後に訪れたのが、ヨシノ自動車の手がけるカスタマイズ事業部「Fast Elefant」のブース。 車体販売からレンタル・リース事業、車検整備など、トラックに関わるあらゆる事業を手がけているのではないかというヨシノ自動車は、ボルボ・トラックの正規ディーラーでもある。その地力を活かして、ボルボ製トラックのカスタマイズやパーツ販売を行っているのがFast Elefantというわけだ。 さっそく、Fast Elefant事業部部長の中渡瀬アルフレッドさんにお話をうかがった。中渡瀬さん曰く、ボルボのトラックは国産の同等車種と比較すると車体価格はいくぶん張るものの、室内空間の居住性、パワーなど、全体的な性能において優れているという。 圧倒的な存在感を放っていたこちらの一台は、Fast ElefantのデモカーであるボルボFH。なんと、改造費だけで1500万円もかかっているらしい! ディテールを見ればそれも納得。これだけで数百万円という手の込んだカスタムペイントからはじまり、派手なエアロパーツやワンオフだという大迫力のマフラーなど、改造点を数えはじめれば枚挙に暇がない。 いわばトラック界の高級カスタムカーであるこういったデモカーも、ポンと買っていくお客さんがいるというから驚く。Fast Elefantのボルボ・トラックは、業界においてもかなり名高いとのことなので、広告等的な役割を果たしているのだろう。 一部のみの抜粋と相成ってしまったが、ジャパントラックショーには興味深い展示が多く、トラックに疎いクルマ好きでも楽しめるようなイベントになっていた。
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