舞台「有頂天家族」G2が中村鷹之資&濱田龍臣を絶賛「とっても若くて、すごくクレバー」
舞台「有頂天家族」の囲み取材が、本日10月11日に東京都内で行われた。 G2が脚本・演出を手がける本作は、森見登美彦の小説「有頂天家族」(幻冬舎)を原作にした作品。京都を舞台に、下鴨神社の境内に暮らす誇り高き狸一家を巡って、狸・天狗・人間が繰り広げる“てんやわんやの大騒動”が描かれる。 【画像】舞台「有頂天家族」チラシ表(他3件) 囲み取材には、主人公・下鴨矢三郎をWキャストで勤める中村鷹之資と濱田龍臣、そしてG2が出席。G2は、舞台版は原作小説のみを基盤としていることを明かしつつ、物語について「ざっくり申しますと、四兄弟とその母で構成された狸一家・下鴨家の物語です。兄弟の父親は大物の狸だったのですが、なぜか金曜倶楽部という不思議な集団に狸鍋にされてしまう。父親の死後は父の弟、つまり兄弟にとってのおじさんが狸業界を仕切っているんですが、その夷川家と下鴨家はすごく仲が悪く、いざこざが絶えない。しかも物語の最初は、下鴨家の四兄弟もうまくまとまっていないんですね。そんな彼らが、数々の出来事を乗り越えてまとまって、最終的に父親の敵討ちを果たす、というお話です」と説明した。 またG2は、四兄弟の各キャラクターの性格を「それぞれ、父親から受け継いでいるところが違っていて。長男の矢一郎は、真面目な正義感だけを受け継いでいて、次男の矢二郎は、呑気なところを受け継ぎ、狸をやめてカエルになっちゃった(笑)。矢三郎は喧嘩っ早いところを受け継いでいて、すぐに勝負しようとしてしまう。矢四郎はまだ小さくて、頼りない」と述べた。 鷹之資と濱田に対し、記者が「矢三郎という役をどのように捉えているか」と質問すると、まず濱田は「喧嘩っ早いのもそうですし、あとは“阿呆である”というところですね。まっすぐな狸で、“面白きことは良きことなり”という父の言葉を、一番大切にしている」と話す。鷹之資は、濱田の言葉にうなずきながら「やっぱり“面白いか面白くないか”というのが、矢三郎の基本の理念ですよね。どんなことに対しても全力で、ある意味ですごく純粋だなと。狸らしい、憎めない愛嬌もあります」と矢三郎の魅力に触れた。 今作が、初の歌舞伎以外の出演作となる鷹之資は、オファーを受けたときの気持ちを「本当にびっくりでした。オファーをいただけたこと自体、すごくうれしかったのですが、何もかもがわからなすぎて(笑)、どう不安を抱いたらいいのかすらわかりませんでした」と明かす。そんな鷹之資と出会ったときの印象を問われた濱田が「想像していたよりも“普通”で、ほっとしました(笑)」と告白すると、G2は勢いよく「そうなんだよ! 話しやすいんだよ! だから逆に、こんなに優しくて、歌舞伎界で大丈夫?って思っちゃうの(笑)」と冗談交じりに同意し、周囲の笑いを誘う。G2は2人の印象を「2人ともとってもお若くて、すごくクレバー。だからしゃべっていても面白いですし、僕が7しか説明しなくても、残りの3を早く埋めようとしてくれる」と絶賛すると、濱田と鷹之資は顔を見合わせ「せっかちなのかも(笑)」と照れ笑いを浮かべた。 さらにG2は「2人共、活躍してきたフィールドが違うから、変にぶつかることがないんですよね。和の動きについてはこっち(鷹之資)、心理描写についてはこっち(濱田)が言ったことを、それぞれ『はい、先生!』ってリスペクトしていて。それぞれが得意とする分野によって、見えてくる矢三郎のキャラクターも少しずつ異なってくるのも面白く、僕自身、彼らと毎日過ごしていて、すごく楽しいです」と、鷹之資と濱田に信頼の眼差しを向けた。公演は11月3日から11日まで東京・新橋演舞場、16日から23日まで京都・南座、30日・12月1日に愛知・御園座で行われる。 ■ 有頂天家族 2024年11月3日(日・祝)~11日(月) 東京都 新橋演舞場 2024年11月16日(土)~23日(土・祝) 京都府 南座 2024年11月30日(土)・12月1日(日) 愛知県 御園座 □ スタッフ 原作:森見登美彦(幻冬舎「有頂天家族」より) 脚本・演出:G2 □ 出演 下鴨矢三郎:中村鷹之資 / 濱田龍臣 弁天:若月佑美 下鴨矢一郎:渡部秀 下鴨総一郎 / 夷川早雲:池田成志 赤玉先生:相島一之 下鴨桃仙:檀れい 寿老人 / 岩屋山金光坊:有川マコト 金閣:盛隆二 銀閣:谷山知宏 淀川長太郎:林田一高 夷川海星:鹿野真央 下鴨矢二郎:佛淵和哉 下鴨矢四郎:橋本偉成 / 徳山なお ※中村鷹之資は東京・京都公演のみ出演。