【老舗のこの一皿】大阪・新世界の老舗『あづま食堂』の名物メニュー「シチューうどん」とは
●大阪・新世界の老舗『あづま食堂』には珍しい透明なシチューがあるそう。実際に味わった「シチューうどん」の美味しさとは。
大阪のランドマークである新世界の通天閣のすぐ近く、1軒の食堂があります。その店ではシチューが名物なんだそうですが、一般的に想像するシチューとは全然違う食べ物だそう。 あづま食堂はおつまみも充実。おすすめはこれ! しかし、その見慣れぬシチューがクセになるおいしさということで、実際に食べに行ってきました。
古くから愛され続ける『あづま食堂』
今回紹介するお店があるのは新世界。通天閣から南へ少し歩いて角を西側へ入った場所にお目当てのお店『あづま食堂』を発見しました。シチューが名物の食堂ということで老舗の洋食屋かと思っていましたが、大衆食堂っぽい外観です。 カウンター形式の食堂で、さっきまで喧騒のど真ん中という感じだった新世界の空気とは全然違う落ち着いた雰囲気が感じられます。 ただし、落ち着いてはいるけど緊張感などは全然なく、至って気さく。常連さんだけでなく、一見さんでもお店の人と自然と話し始める雰囲気となっています。
お目当てのシチューを探していると、「シチューうどん」というメニューを発見。シチュー自体は同じということで、「ホワイトシチューにうどんが入ってるメニューなのかな?」と思って注文して見ました。
スープが透明!? 不思議な「シチューうどん」の味わいは
しばらくして運ばれてきたのがこちら。ん? これがシチュー? 一般的にシチューというと、白いホワイトシチューか茶色いビーフシチューの2択ですが、そのどちらでもない、第3の選択肢ともいえる透明なスープがやってきました。 そもそもシチュー以前にうどんのダシとしても透明なんて聞いたことないので、若干の不安感はありますが、とりあえずいただきます。 スープは透明なのですが塩味がしっかりしていて、具材のお肉と野菜からもいいダシが出ています。しみじみとしたおいしさで、塩味ポトフという感じ。 まるで、シチューやカレーのルウを入れる手前という感じ。未完という感じに捉えられなくはない見た目ですが、実際に食べてみると立派に完成品というおいしさです。
シンプルな味わいなのに、素材の旨味が溶け込んだスープを飲むのがやめられない、という不思議なスープとなっています。そもそもシチューというのは、広く煮込み料理の意味なので、こんなシンプルな料理も確かにシチューの定義の範疇に入っていますね。