ジャムおばさん? もしやアウトなやつでは… いいえ、やなせたかしさんが描いたイラストでした
北海道富良野市にある「ふらのジャム園」。そこで販売されているジャムのラベルに描かれている「ジャムおばさん」がSNS上で注目を集めています。どういう経緯で誕生したキャラクターなのかを取材しました。
ふらのジャム園とは
ふらのジャム園の始まりは1974年、初代社長となる故・大久保尚志さんら5人が富良野・麓郷へ入植したことでした。 有限会社共済農場を設立して農作物を生産していく中で、規格外作物の活用方法を検討。 大久保さんの妻で、のちに社長となる大久保嘉子さん(現・相談役)が試作を重ねて「富良野ジャム」を開発します。 ジャムは各地で開催される北海道物産展でも取り扱われるようになり、1987年には「ふらのジャム園」もオープンしました。 そんな富良野ジャムのラベルに描かれているのが「ジャムおばさん」。 アンパンマンに登場する「ジャムおじさん」ならぬジャムおばさんで、SNSで話題になりました。
担当者に聞きました
「ジャムおばさんのイラストは1988年11月に、やなせたかし先生によって描かれました。富良野ジャムのラベルには2001年4月から登場しています」 そう話すのは、ふらのジャム園の担当者です。 ハンドメイドのジャムを開発し続けて「ジャムおばさん」と呼ばれていた嘉子さん。 そんな彼女のイラストを描いてもらえないかとやなせさんに依頼し、実現したといいます。 ジャムおばさんのイラストは、富良野ジャム全35種類のラベルに登場。 ふらのジャム園直売店の限定商品「ジャムおばさんのさくさくクッキー」には、やなせさんが描いた「ジャムおばさんファミリー」も描かれているそうです。
アンパンマンショップもあります
1996年には園内にアンパンマンショップがオープン。 2度のリニューアルを経て、1階がアンパンマングッズの売り場、2階はやなせさんの複製画などを飾ったギャラリーになっています(ギャラリーは現在改修工事中)。 また、屋外にはアンパンマンキャラクターの石像が並んでいて、人気の撮影スポットになっているそうです。 話題になったことについて、担当者はこう話します。 「私たちにとってはいつも身近なジャムおばさんですが、現在このような形でスポットを浴びることには、驚きとともに大きな喜びを感じております。ジャムおばさんに親しみや喜びを感じていただいている皆様にも、心より感謝申し上げます。ジャムおばさんの聖地、ふらのジャム園にぜひお越しくださいませ」