【ドイツ】eVTOLボロコプター、破産申請
電動垂直離着陸機(eVTOL)を手がけるドイツの新興企業ボロコプター(Volocopter)は2024年12月30日、裁判所に破産手続きの開始を申請したと発表した。事業継続に必要な資金を調達できなかったため。今後は管財人の管理下で事業を続けながら、資金の確保を目指す。 同社は、12月26日に南西部カールスルーエの区裁判所に破産手続きの開始を申請した。理由について「破産手続き以外に通常事業を維持する有効な解決策を見いだすことが不可能だった」と説明している。 管財人は声明で、「同社には市場参入に向けた最後の一歩を踏み出すための資金が必要」と指摘。「今年2月末までにリストラ計画を策定し、投資家と共にそれを実施する」と述べた。 ボロコプターは11年の設立。「空飛ぶタクシー」の商業化を目指しているものの、開発コストがかさんだ上、欧州航空安全機関(EASA)からの認証取得が難航し、何度も計画を延期している。既存投資家にはドイツの高級車大手メルセデス・ベンツ・グループ(旧ダイムラー)や、中国の自動車大手、浙江吉利控股集団(吉利集団)、米マイクロソフト(MS)などが名を連ねる。