約半数の車が止まらない…信号機のない横断歩道 長野県は約9割で1位 理由は「お辞儀」 東京、大阪は【全国順位】
JAF(一般社団法人日本自動車連盟)は11月8日、信号機のない横断歩道での車の一時停止状況の全国調査の結果を発表し、長野県が9年連続全国1位だったことがわかった。全国平均は53%で長野県は87%だった。その理由は「歩行者のアイコンタクト」と「お辞儀」。 【画像】都道府県別「停止率」全国1位~47位
約半数が一時停止していない
調査は2024年8月7日から8月28日、月曜から金曜日の平日のみの午前10時から午後4時までの間、交通量が1分間に3~8台・制限速度が時速40~60キロの信号機のない横断歩道を、各都道府県2カ所ずつ選んで実施された。 調査の結果、全国平均は53%で、前年から7.9ポイント上昇したが、まだ約半数が一時停止していないことがわかった。
長野県が9年連続で全国1位
都道府県別では長野県が87%で9年連続のトップ。 次いで石川県80.9%、3位は岐阜県75.2%。 長野県は前年を2.6ポイント上回り、県警などが実施した横断歩道ルール・マナーアッププロジェクトが功を奏したようだ。 一方、今回最も低かったのは富山県の31.6%だった。
歩行者のアイコンタクト、お辞儀
長野県の停止率が高い理由としては、「伝統」となっている子どものころからの交通安全教育の影響が挙げられる。 歩行者は手を上げて意思表示するのはもちろん、止まってくれた車へのアイコンタクトやお辞儀が奨励されている。 以前の取材で交通安全教育に携わった小学校の教諭は「ドライバーの心も和み、止まってくれやすくなっている」と話していた。 しかし、それでも長野県内で13%は一時停止せずに通過している。 横断歩道での歩行者優先は法律で定められており、県警は今後もプロジェクトを推進して、ドライバーに一時停止を呼びかけたいとしている。
全国順位(1~12位)
【信号機のない横断歩道での車の一時停止率】(JAF調べ) 全国平均 53% 1位 長野県 87.0% 2位 石川県 80.9% 3位 岐阜県 75.2% 4位 熊本県 74.8% 5位 福岡県 74.3% 6位 宮城県 70.3% 7位 宮崎県 70.2% 8位 福島県 68.8% 8位 静岡県 68.8% 10位 滋賀県 68.6% 11位 栃木県 67.9% 12位 岡山県 67.2%