大谷翔平にベッツが“ついに本音”「ショウヘイの後ろを打つ…どうすればいいのか」ドジャースの天才が吐露した「自分より上の選手がいる」苦悩
“打って走る”大谷の後ろを打つ苦悩
アクーニャというのは、昨季41本塁打、73盗塁という驚異的な数字を残しナ・リーグMVPに輝いたブレーブスのロナルド・アクーニャJr.外野手のことだ。アルビーズは答えた。 「アクーニャはこう言ったよ。僕は1球目で走る。もし1球目で走れなくてそれがボールだった場合は、もう1球走るチャンスをくれと。だから僕は、1ボール1ストライクのカウントまで走りたいんだね、全然問題ないよと返事をして、互いの意識を確認し合った。あるとき、盗塁を執拗に警戒してくるような相手と対戦したんだけど、そのときアクーニャはまた言ったんだ。相手は僕が盗塁をするつもりだと思っているはずだから、たぶん速球を投げてくる。そのときは思い切り打ってくれとね」 大谷やアクーニャのような選手の後ろを打つことは苦労もある代わりにメリットもあると指摘しながら、アルビーズは続けた。 「走りたいときは走らせる。走らせなきゃいけないよ。それが得点にもつながるんだからね。僕は結構、詰まらされて逆方向へポテンヒットを打つことがあるんだけど、そんなヒットでもアクーニャのおかげで打点が付く。そうやって、僕の方が助けられた部分もあるんだ。僕は昨季、自己ベストの109打点を記録したんだけど、人からはよく、どうやってそんなに打点を稼いだんだって聞かれたよ」 ベッツは話を聞きながら、ときどき相槌を打ち、何度もうなずいていた。
あのベッツが漏らした「自分よりうまい」
アルビーズとのトークが収録されたのはドジャースが9月中旬にアトランタ遠征をした際のことだと思われるが、大谷はこの遠征の直後から怒涛のごとく塁を盗んでいる。9月18日の敵地でのマーリンズ戦から5試合連続盗塁をマークし、その5試合で計7盗塁を記録。シーズン最後の11試合で11盗塁というハイペースだった。ベッツのケガ離脱後、1番に抜擢されてから盗塁は増えてはいたが、5試合連続成功はなかったし、5試合で7盗塁という量産もそれまでなかったことだ。そして8月18日以降の盗塁は、ベッツの1球目で決めることが多かった。1回の第1打席に出塁したかと思うと初球で電光石火のごとく盗塁を決めたこともある。1球目で走れなかったときは、2ストライク後の4球目などに走っている。 ベッツはアルビーズとの会話の中でこうも言った。 「たとえば自分が少年野球チームにいたとして、自分よりすごくうまい選手が同じチームにいたとしたら、その子にやりたいようにやらせた方がいいんだよね。それがチームワークということだよね。チームの勝ちにもつながるわけだから」 2番打者について語り合ううちに、1、2番コンビの理想的なかたちに対する思いを強くしたベッツ。そして慣れない打順に順応しながら、シーズン最後には大谷と息の合う1、2番コンビを完成させていた。ベッツの思いは、大谷のシーズン最後の快進撃につながっていたに違いなかった。
(「メジャーリーグPRESS」水次祥子 = 文)
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