ノジマ、PCメーカー「VAIO」買収…112億円で株式93%取得
家電量販大手ノジマは11日、パソコンメーカーの「VAIO」(長野県)を買収すると発表した。2025年1月までに投資ファンド・日本産業パートナーズ(JIP)などから発行済み株式の約93%を取得する。買収額は112億円。
ノジマが持つ法人向けの営業網を活用して販売拡大を狙う。社名やブランド名は変更しない方針。独占販売契約は結ばず、VAIOのパソコンは他の家電量販店でも販売される。ノジマも他ブランドのパソコン販売を続ける。
VAIOはかつてソニーのパソコンとしてデザイン性の高さなどで人気を得た。しかし、海外勢との競争などで業績不振に陥り、14年にJIPに売却された。その後、法人向けに注力する戦略で業績が改善した。
ノジマは近年、家電販売との相乗効果を狙い、事業の多角化を進めている。17年にインターネット接続サービス大手ニフティの個人向け事業を買収したほか、23年にもスマートフォン販売業者を買収した。