人間関係がうまくいく「否定しない」4つの技術
否定しない会話の技術
否定しないためのマインドを整えたら、次に技術を磨いていきましょう。良好な人間関係を築くための会話の仕方を、今日からすぐに使えるフレーズを交えながらご紹介します。
【技術1】受け取る 「否定しないということは、すべてを受け入れなければならないのでしょうか?」と訊かれることがありますが、決してそうではありません。相手が「否定された」と捉えないことが大切なのであり、相手が言った内容に必ずしも同意する必要はないのです。 同意できない内容なら、「受け入れる」のではなく「受け取る」だけでOK。その場合は、相手の発言を復唱するといいでしょう。 「〇〇(相手のフレーズ)ということを考えているんですね」など、相手の発言を繰り返せば、否定されずに受け取ってもらえたと相手は思います。また、「復唱する」以外にも、下記のフレーズを活用してみましょう。 ・「そうなんですね」「そうなんだね」 →一番簡単なフレーズです。会話の中で多用しても違和感がないので、条件反射で使ってもOKです。 ・「その考え方は新しいね」 →このフレーズは、「賛成か、反対か」の意図を含まず、「あなたの発言をたしかに受け取りましたよ」というメッセージだけを伝えることができます。
【技術2】イエス・エモーション話法 否定しない会話技術として有名な「イエス・バット話法」。これは相手の言葉に対して、「そうですね(イエス)」と肯定したうえで、「でも(バット)」と意見するというものですが、相手からすると「否定された」と感じる場合がほとんどです。 そこで推奨されているのが、肯定したあとに否定せず意見を言う「イエス・アンド話法」ですが、私はこれでも足りないと考えています。おすすめしたいのは、「イエス・エモーション話法」。これは、肯定の言葉に加えて自分が感じたポジティブな感情を伝えるというものです。下記に例を挙げてみます。 例:髪を切ってきた友人に対して...... →「バッサリ切ったね! すごく似合ってると思うよ!」 例:「昨日パンケーキを食べに行った」と話す友人に対して...... →「パンケーキを食べたんだ! あのお店、ずっと行きたいって言ってたもんね! 私もなんか嬉しいよ!」 肯定の言葉だけでなくポジティブな感情も伝えると、相手の承認欲求が満たされます。このあとで相手に同調しない意見を言ったとしても、相手は「否定された」と感じにくくなります。