決めていますか?避難の基準 大雨災害から自分と大切な人を守る『心配性バイアス』とは
矢守教授は、防災の場面で正常性バイアスに陥ることが問題なのであれば、こういった『心配性バイアス』が働くように工夫して防災対策を進めると良いとしています。 そして『心配性バイアス』を働かせるためには、自分にとって一番大切な人のことから考え始めることが大切です。 ■「孫のため」「親のため」に何ができる? 「一番大切な人のことから考える」取り組みにはどんな事例があるのでしょうか? 事例(1):孫のための防災教室 高齢者に「災害時、孫を守れますか?」という講座を開いたところ、嫌がっていたスマホを勉強し始めたり、避難所の場所を調べたり、防災グッズを持って出かけたりするようになった。 事例(2):親孝行耐震化 「地震は大丈夫だろう」「先も長くないので耐震化はしなくていいかな…」という親の家の耐震化をさせるために、子どもに「実家の耐震化をしませんか?」と働きかける 事例(2):防災グッズを贈ろう 大切な誰かに”防災グッズ”をプレゼントして、自分用にも買うきっかけにする 防災について考える時、まずは「大切な人を守るためにどうすれば良いのか」を考える。それが、自分や周囲の命を守ることにつながるかもしれません。 ====================== 矢守克也 教授 京都大学防災研究所 副所長 著書に『防災心理学入門』など ======================
熊本放送