中高生のよびかけで300人が反戦デモ 「人を殺さないで…」初参加で涙する人も 福岡
■「博多区に福岡の全市民160万人が閉じ込められた」 福岡市の人口は160万人ですが、パレスチナのガザ地区は、福岡市とほぼ同じ程度の広さに220万人が暮らしていました。北部が最初に攻撃されましたが、避難先となった南部のラファは、博多区と同じくらいの面積です。そこに今、160万人が集まっています。「博多区に、福岡市民全員が閉じ込められた」という状況で空爆が始まった、と想像すると、恐ろしいことだと思います。すでに3万人以上が殺害されていますが、その中には多くの子供や女性が含まれています。アヤさんたちの記者会見の様子を新聞で見て「初めてデモに参加した」という夫婦がいました。 参加者の男性:この時代に、戦争というのは時代遅れじゃないか。世界の人たちがみんな力を合わせれば、と今日は参加しました。 神戸:こういうデモとか集会をやっても無駄だという人も多いんですけど、どうお考えですか。 男性:いやあ、無駄じゃないですよ。小さな一歩が、これだけの人を集めるから。はい、無駄じゃないです。 神戸:(参加者は)多いですね、今日…。 男性:多いです、はい。 女性:今日は本当にもう、「戦争をやめてほしい」っていう、それだけの気持ちです。人を、殺さないでほしい… ■反戦訴える若い世代が世界で増えている 「デモや署名で戦争は止められない」と言う人はいます。「それはそうだろう」と私も思いますが、でもこう考えたらどうでしょうか。「イスラエルの行動が、全世界で“炎上”し始めている」と。 イスラエルに武器や商品を提供している企業へのボイコットも広がっています。中東にいなくてもできることですね。世界的な反戦運動をもたらしたベトナム戦争もありましたが、民衆行動の拡大が戦争のそれ以上の拡大を押しとどめるエネルギーになったことは、歴史上にいくらでもあります。ですから、「デモや署名で戦争を止められない」というのは、基本的に間違っているということです。 今回のデモも、スマホで撮影している人がいっぱいいました。この人たちが「こんなことやってるよ」とまたSNSに出していきます。よく知らない人が「何でデモ?」とか、「邪魔だ」と思ってSNSに出したとしても、それを目にした人たちは「福岡でも、こんなことをしているんだな」となります。こうやって”炎上”が拡散していくということもあるのではないでしょうか。