長野のマツタケ、今年はなぜ不作? シンポジウムで報告
難しいマツタケ栽培、人工栽培の取り組みも
こうした気象条件のほかに「まずマツタケの育つ山の環境づくりが大前提」と古川氏。アカマツの育つ山で落ち葉などを取り除き、風通しや日光の入り具合の調整などさまざまな対策が必要。こうした人為的な対策と、人が左右することができない天候の微妙な関係の中で育つマツタケは直接のコントロールが困難です。このため、長野県はじめ「マツタケの人工栽培」にチャレンジしている自治体もあり、今後の成果が期待されています。 林業総合センターによると、マツタケの全国生産量は1985(昭和60)年の819.9トンをピークにその後減少。2010(平成22)年には139.8トン、2016(平成28)年は69.4トンへ。マツクイムシ被害などで西日本のマツタケ生産が不振に陥ったことなども背景として指摘されています。
------------------------------------- ■高越良一(たかごし・りょういち) 信濃毎日新聞記者・編集者、長野市民新聞編集者からライター。この間2年地元TVでニュース解説