バルーンフェス 地球に優しく カーボンオフセットLPガス・燃料使用へ 一関【岩手】
熱気球イベント「一関・平泉バルーンフェスティバル2024」(11~13日、一関市狐禅寺・一関水辺プラザ主会場)で、主催する実行委員会は、温室効果ガスの削減を目指し、熱気球の燃料として「カーボンオフセットLPガス」を初めて使用する。同市内で開催するイベントでは初の試みで、脱炭素社会実現へ地球に優しいバルーンフェスとしてアピールする。 カーボンオフセットは、他の場所で削減に取り組んだ温室効果ガスの削減分を排出権として購入し、企業などが排出した同ガスをオフセット(相殺)する仕組み。 同フェスでは毎回全国各地から多くの熱気球が集結し、市民を楽しませているが、燃料には化石燃料の中では相対的に二酸化炭素(CO2)排出量が少なく燃焼時の排出ガスもクリーンなエネルギーとされるLPガスを使用しており、前回はオフィシャルを含め36機が参加し、3日間で約4・5トンのLPガスが使われた。 同市はSDGs(持続可能な開発目標)達成に向け先進的な取り組みを進める自治体「SDGs未来都市」に選定されており、脱炭素に向けた取り組みの一環で、カーボンオフセットLPガスを使用することになった。バルーンイベントでは、同フェスと同様に国内最高峰「熱気球ホンダグランプリ」シリーズに組み込まれている長野・佐久や佐賀、栃木・渡良瀬でもカーボンオフセットの取り組みを進めているという。 具体的には、一関市で燃料販売などを手掛ける森燃がカーボンオフセットLPガスを実行委に供給し、各チームが燃料として使用する。今回は森林が持つ温室効果ガスの吸収量をクレジット(権利)としてLPガスに付与することで、燃焼時に排出される温室効果ガスを実質ゼロとする。 今年の一関・平泉バルーンフェスティバルは、3日間で競技飛行を計5回予定しているほか、2日目の夜には人気のバルーンイリュージョンが行われる。