米国株エクスポージャー、11年ぶり高水準-米次期政権の政策期待から
(ブルームバーグ): バンク・オブ・アメリカ(BofA)の調査によると、米大統領選後の米国株に対する投資家のエクスポージャーは、経済成長の加速に対する楽観的な見通しから、2013年以来の高水準に急上昇した。
調査は1-7日、計5030億ドル(約77兆5000億円)の資産を運用するファンドマネージャーらを対象に行われた。6日の大統領選の結果後に回答した参加者は全体の約22%で、ストラテジストのマイケル・ハートネット氏のリポートによると「強気派が急増した」という。
差し引きで23%の回答者が、今後1年間の世界経済の成長に強気な見通しを示した。10月の調査では、景気減速を予想した回答者が10%に上った。ハートネット氏によると、米国株をオーバーウエートにしているファンドマネジャーの割合はネットで29%と、10月の約3倍になった。
調査に回答したファンドマネジャーは、来年最もパフォーマンスが期待できる資産クラスは米国株で、次いでグローバル株と答えた。選挙結果後に回答した投資家は、小型株のラッセル2000指数が、最も高いパフォーマンスを上げるとの見方を示した。
一方で回答者は、最大のテールリスクとして、インフレの再燃を警戒している。
トランプ前大統領が勝利して以来、米国株は上昇している。トランプ氏の政策が、国内資産に恩恵をもたらすとの期待からだ。S&P500種株価指数は過去最高値を更新しており、トランプ氏の保護主義的な姿勢の好影響を受けるとの思惑から、投資家は小型株にも殺到している。
シティグループのストラテジストは、投資家が利益確定の動きを見せ始めているため、現行の上昇相場はそろそろ息切れする可能性があると述べた。欧州やアジアの株式は、関税導入の可能性に対する懸念から、低調な動きだ。
原題:BofA Says US Equity Exposure Surges to 11-Year High After Vote(抜粋)