松井知事ら世界水準のIR目指す 大阪IR推進会議
松井知事ら世界水準のIR目指す 大阪IR推進会議 撮影:岡村雅之 THEPAGE大阪
カジノを含めた統合型リゾート(IR)の夢洲地区誘致を目指す大阪府と大阪市が30日、大阪市中央区の府庁内で第1回IR推進会議を開催し、IR誘致へ本格的に乗り出した。今後、国のIR実施法案の動向を見据えながら、lR構想の策定や課題対策の検討などを急ぐ。IR誘致には関西経済活性化や観光振興への期待が高まる半面、ギャンブル依存症の深刻化などを懸念する声が依然として根強い。 【拡大写真付き】大阪府が府民向けにIRセミナー開催 厳しい意見も
「夢洲で世界に類をみない圧倒的なIRを」
昨年12月のIR推進法成立以降、ようやくオール大阪によるIR推進態勢が整った。会議には座長を務める溝畑宏大阪観光局理事長などの有識者、関西経済連合会幹部らの経済界関係者、府市部局の代表者が参加した。 松井知事があいさつし、「夢洲は都心に近くて土地も広く、ウォーターフロントの立地を生かした非日常文化を創出できる環境にある。オール大阪で世界に類をみない圧倒的なIRを夢洲で実現したい」と抱負を述べた。吉村市長も「推進会議が司令塔になって、世界のどこにも負けない、世界最高水準のIR開業を目指したい」と語り、両氏による世界を視野に入れたIR推進「共同宣言」となった。 府市の担当者から現時点での夢洲地区IR構想案や、今後の会議開催スケジュールなどが報告された後、討議が展開された。 大阪商工会議所代表は「IRに関しては、会員のいろんな声があり、当会議所として方向性を集約できているわけではない。会員の声には府民の率直な意見が反映しているのではないかと考えている」と分析。「推進会議で当会議所が意見を述べると、他の委員にとっては基本的なところからお話をすることになると思う。『もうわかっている』という内容に関しても耳を傾けていただき、意見集約の中に盛り込んでいただけたらありがたい」と話した。 大商の会員は中小企業や個人商店が多く、隣人の府民たちを相手に日々の商いに精を出す。IRに関する情報が十分に浸透していない現状では、「ゼロベースからの議論を」は、府民の偽らざる要望といえるのではないだろうか。