新型スズキ・スペーシアがスゴい!!! 新発明「マルチユースフラップ」などの開発背景や使い勝手に迫る
フルモデルチェンジした新型スズキ「スペーシア」は、各所が大きく進化した! ライバル、ホンダ「N-BOX」などを意識した充実の装備や、使い勝手などに迫る。 【写真を見る】新型スペーシアの内外装を徹底チェック!!!(65枚)
実用性アップ!
全高が1700mmを超えるハイト系ワゴンにカテゴライズされる軽自動車は、ホンダ「N-BOX」のひとり勝ち状態が続いている。販売台数ではダントツの1位がN-BOXで、ダイハツ「ムーヴ」、「タント」といった競合がひしめいている。そんな状況でスズキ・スペーシアはどのようにして存在感を示すのか……。 2017年12月にデビューした2代目スペーシアは個性を際だたせるためにスーツケースをモチーフにし、そのモチーフをエクステリアとインテリアで反復させた。ボディサイドを前から後ろまで貫くビード(細長い突起または凹面形状)がスーツケースモチーフの象徴で、ヘッドライトやリヤコンビランプなども角を丸めた四角で統一された。インテリアでは、助手席前のインパネをスーツケースのふたに見立てたリッドにした。 実用性かデザインかでいえば、デザインに軸足を置いたのが先代スペーシアだった。スペーシアの価値は十分消費者に伝わったようで、2023年9月の新車販売台数データを見ると、N-BOXは相変わらず堅調で2万686台を記録し、軽自動車のみならず乗用車を含めて1位に君臨。2位はタントの1万4527台、3位に1万1693台でスペーシアだった。 開発陣は「スペーシアの魅力は十分消費者に伝わっている」と、判断。3代目にあたる新型は、インテリアに関しては実用性に振ることにした。考え方の変化を象徴するのが、まんまスーツケースのふただったインパネアッパーボックスをビッグオープントレーにした点だ。ユーザーから「気軽に物が置けるスペースが欲しい」という要望を取り入れた格好である。 新型スペーシアの助手席前インパネは、左側にティッシュボックス、右側にスマートフォンがポンと置けるような仕切りが付いたトレーになっている。確かに、使い勝手は良さそうだ。USBソケットの位置もいい。新型はトレーの近くに設置されているため、スマホを充電しながらトレーに置ける。 視認性に優れたデジタルメーターの上にも、気軽に物を置けるオープントレーが用意された。フロントドアの上部には、タブレット菓子やリップクリームを置いておくのに便利なポケットが追加されている。