“履正社・天理時代では無名”でもドラフト候補に急成長した大学生2投手がすごい! 佛教大・赤木、びわこ成蹊スポーツ大・新川!
履正社ではほとんどベンチ外、投手転向で急成長
2人目は、びわこ成蹊スポーツ大の新川 朝耶投手(4年=履正社)だ。最速151キロの速球を武器に、チームのブルペンを支えている。 新川の世代の履正社(大阪)投手陣は、現在も東洋大で活躍する岩崎 竣典投手(4年)がエースで、控えに高卒プロ入りした内 星龍投手(楽天)、サイド気味のフォームから力強い速球を投げる衣笠 遼投手(4年=近畿大)、プレーイングマネージャーで140キロを投げる高橋 佑汰投手(4年=大阪工業大)など、豪華な顔ぶれだった。さらに外野手で試合に出場しながら投手としてプロ入りした田上 奏大投手(ソフトバンク)もいる。 これだけのメンバーなら、公式戦で投げる機会がないのもやむなしと思っていたが、実は、高校時代の新川のポジションは三塁手。そのポジションにも小深田 大地内野手(DeNA)がいたため、出る幕がなかったのだ。 甲子園がコロナ禍で中止になった世代である新川が、ベンチ入りしたのは3年夏の独自大会だけ。2年秋の近畿大会や甲子園での交流試合ではベンチから外れていた。 それでもチーム内での肩の強さは評判で、岩崎や田上からも投手転向を勧められたという。これを真に受けた新川は「軽い気持ちで始めました」と大学入学と同時に投手に転向。いきなり143キロを投げるなど、早くから才能の片鱗を見せていた。 リーグ戦では2年春から登板。昨秋は9試合中8試合で無失点の活躍を見せている。「大学を卒業してプロに行きたいと思っています」と、今秋のドラフト指名を目指している。今年は特に注目を集めそうだ。 ダイエー時代を含めたソフトバンクと、ロッテで12年間プレーした山田秋親監督は、新川について、「速い球だけを投げたがる傾向がある」と指摘していたが、それも伸びしろがあることの裏返しだろう。これから投球術を磨いていけば、さらに結果を残すことができるはずだ。 高校時代に結果を残せなくても、大学でプロから注目されるようになる選手は決して少なくない。今は控えやベンチ外で悔しい思いをしている高校球児も、諦めずに努力を続けてほしい。 (文/馬場 遼)
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