「バナー広告」「LINE」「振込払い」「60代男性」がキーワード… SNS型特殊詐欺「1人平均被害額約1400万円」データが示す被害の実態
振込で支払うと被害回復が困難になる実状…
最新となる6月単月だけのデータでみると、被疑者が詐称した職業のうち、「その他著名人」は半年累月の17.6%から10%に減少しており、詐欺グループが著名人悪用に警戒している傾向もうかがえる。 また、前出の佐久間弁護士は、「銀行振り込みで支払ってしまった場合、被害回復の方法が乏しいのが問題」とも指摘している。今回公表のデータで、被害金の交付形態をみると、「振込」は88.9%におよぶ。こうした実態を考慮しつつ、金融機関などがさらなる規制等を設けることも、被害拡大を防ぐうえで不可避といえそうだ。 シニア層を中心に急速に拡大するSNS型投資詐欺被害。かなり踏み込んだ対策でなければ、この先の根絶は難しく、法規制も含めたより強い対策が早急に求められる。
弁護士JP編集部