登場4年目のトヨタ「高級SUV」なぜ人気? 「ハリアー」が400万円超の“高価格車”でもっとも売れる理由とは
ハリアーが支持される理由とは?
売れ筋グレードの価格が400万円を超える高価格車の販売状況を見ると、2023年から2024年にかけて、最も多く登録された車種がトヨタ「ハリアー」でした。 2023年の1か月平均では、約6300台が登録されています。 【画像】「えっ!」 カッコいい! これが一番人気の「高級SUV」です! 画像を見る(30枚以上)
ハリアーは以前から人気車種ですが、現行モデルの登場は2020年ですから、約4年が経過。にもかかわらず、2022年以降にバリエーションを充実させた「クラウンシリーズ」の1か月平均約3600台、2023年に登場した「アルファード」の約4400台、「ヴェルファイア」の約1100台を大きく上まわりました。 設計の新しいクラウンシリーズやアルヴェルよりも、ハリアーの販売はなぜ好調なのでしょうか。 まずはハリアーの登録台数がクラウンシリーズを上まわる理由について販売店に聞いてみました。 「クラウンという名が付くと、多くのお客さまは広い居住空間と荷室を連想されます。ところが実際には、クラウンクロスオーバーはセダンボディなので荷室はそこまで広くありません。 また、クーペSUVの『クラウンスポーツ』は、ゴルフバッグを横向きに積もうとすると収まりにくい場合があり、そこで使い勝手の良いハリアーを選ばれるお客さまが多いです」 荷室容量自体は、ハリアーが409L、クラウンスポーツが397Lなので大差はありません。しかし、荷室形状の違いなどから、積載性に関する評判はハリアーのほうが高いようです。 このほかハリアーの販売が好調な理由として、販売店では価格設定も挙げています。 「クラウンクロスオーバーとクラウンスポーツは、全車がハイブリッドと4WDを搭載するため、価格が全般的に高いです。 その点でハリアーには、ガソリン車の2WDもあり、価格が求めやすいグレードも選べます」 クラウンクロスオーバーの売れ筋グレードは、中級の「Gアドバンスト」でも510万円に達します。クラウンスポーツは上級グレードのみなので、最廉価の「Z」でも590万円と高額です。 その点でハリアーには、前述の通りガソリン車の2WDもあり、上級の「Z」でも403万8000円です。クラウンと同様の2.5リッターハイブリッドを搭載する「Z」の4WDは484万8000円と高くなりますが、純ガソリン車の2WDが設定されることで価格競争ではハリアーが有利だといえるのです。