「雪月花」と「急行」④ よくぞ戻ってきてくれた!の巻 帰ってきた令和阿房列車で行こう 第四列車
弘法も筆の誤り。サンケイ君だって知らないこともある。
ならば、駅前をブラブラしよう。いずこも同じで商店街はひっそりとしており、喫茶店も休み。仕方がないので駅に戻ろうとしたとき、「創業明治18年 くさのや」と染め抜かれたのれんが目に飛び込んできた。
戦後、笹だんごを初めて土産用に商品化したのが「くさのや」だったそうで1個160円。野趣あふれる蓬(よもぎ)に餡(あん)がよくあっている。紹介していいかと、名刺を店番の女性に渡すと、彼女の父親は産経新聞の販売店をやっていたという。縁は異なもの味なものである。
北は夕張から南は那覇まで。「帰ってきた令和阿房列車で行こう」も皆様の叱咤(しった)激励のおかげさまで、終着駅が近づいてきた。ご縁があったらまた逢(あ)いましょう。それまでどうぞお達者で。明日からは「話の肖像画」のこころだぁ!(乾正人)=報道カメラマン、宮嶋茂樹さんが登場します。