物流2024年問題に”光” 物流業界が意外な人材に注目! キーワードは「再就職」ドライバー育成・人材確保に活躍しているのは?(山形)
■どれほどが運送業界に? 2021年以降の数字を見ると・・・ 退職した自衛官のうち20%を超える人が再就職先として運送業界を選んでいるのだ。 なぜか。理由はズバリ、スキルにある。 ■特殊すぎるスキル 自衛隊は「自衛隊車両に限るが大型免許が取れる。企業からしてみれば、運転できないよりも自衛隊で免許を取って運転している人の方が即戦力になると聞いている」とする。 確かに、まさに特殊すぎるスキルの持ち主であることは想像できる。 では、どのように戦力になっているのか。 ■再就職した人を訪ねた。 山形市に本社を置く第一貨物で働く荒井康弘さん。元自衛官で、今は講師として主に運転技術を指導する立場だ。 荒井さんは高校卒業後に陸上自衛隊に入隊。災害派遣や国際平和協力活動に参加した経験を持つ。こうした経験は、民間企業では培えないものだ。 荒井さんは「油圧ショベルでがれきを除去したり、橋が流されて必要だったら橋を架けたり、そういった仕事をやる部隊だった」と自衛隊時代を振り返る。 荒井さんは7年前、54歳で定年退職し、ドライバーとしての技能を使うこの仕事についた。それ以降、多くのドライバーが荒井さんの指導を受けて羽ばたいている。 ■この日も・・・ 「2か月でしっかりと覚えたのはすごい。これで安全に走れる。お疲れ様」 「ありがとうございました」 この日も、新人ドライバーが誕生した。 「物流は皆さんのライフライン。安心安全にやっていくことが大事」 荒井さんのモットーだ。 かつてのスキルが今の仕事に生かされ、さらに日本の物流を支えていた。 ■採用の本音は 採用する側はどう考えているのだろう。 第一貨物の採用担当者はこう言う。 「当社には全国で200人以上の退職自衛官が働いている。指揮命令系統といったものもしっかり身についているし、何より健康で体力もある。毎年退職自衛官を採用している」 物流業界を支える退職自衛官。2024年問題で物流業界が課題解決に待ったなしの状況となる中、その存在感は増しているように思う。
最後に、第二の人生を物流業界で生きる荒井さんに聞いた。 この仕事は、楽しい?「楽しい。やりがいを感じる」 返ってきたのは、満面の笑みだった。
テレビユー山形
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