ロイヤルエンフィールドのスーパーメテオ650をクラシカルなサイドカースタイルに昇華【チャレンジャー by チェリーズカンパニー】
31回目も盛況のうちに幕を閉じたヨコハマ ホッドロッドカスタムショー(以下HCS)に展示されていた、チャレンジャー by チェリーズカンパニー。2023年夏に日本での販売がスタートしたロイヤルエンフィールドのクルーザーモデル・SUPER METEOR 650(スーパ ーメテオ・ロクゴーマル)をベースに製作された特別な1台は、多くの注目を集めていた。 【この記事の写真をまとめて見る】ロイヤルエンフィールドのスーパーメテオ650をクラシカルなサイドカースタイルに昇華
メインフレームからワンオフで製作、サイドカーはフルオリジナル!
2023年12月3日(日)にパシフィコ横浜で開催された「ヨコハマ ホット ロッド カスタム ショー2023」。前年、本イベントに初出展したロイヤルエンフィールドは、本年は東京を拠点とするカスタムファクトリー「Cherry’s Company(チェリーズカンパニー)」の代表・黒須嘉一郎氏が手がけたカスタムバイク「Challenger(チャレンジャー)」を出展した。 世界初公開されたチャレンジャーは、排気量648cc/空冷4ストローク並列2気筒エンジンを採用したスーパ ーメテオ650をベースに製作。一部スタンダードフレームを使用しながら、メインフレームはワンオフで製作された。チェーリーズカンパニーにSNSでは制作の模様がアップされていたが、サイドカーであることはショー当日まで秘密にされ、多くのファンを驚かせた。 60本スポークのフロント21インチホイールと、同じく60本スポークのリア18ホイールを採用すること で、リヤからフロントにかけて美しいボディラインが伸び上がるクルーザーシルエットを創出。スタンダードのループフレームのラインを活かしながら、黒須氏はオリジナルでループフレームを製作している。 またフロントサスペンションシステムは、黒須氏がゼロから設計し、スチール鋼管を使って製作したアールズフォークを採用。サイドカーを取り外してもバイク単体で走行できるよう、アクスルシャフト部分をエキセントリック式にして対応している。 ロイヤルエンフィールドのカスタム&モータースポー ツ責任者であるエイドリアン・セラーズは、今回のチェリーズカンパニーとのカスタムプロジェクトについて次のように述べている。 「チェリーズカンパニーとのプロジェクトは、ロイヤルエンフィールドのカスタムプログラムにとって大きなマイルストーンとなりました。カスタムバイク界のレジェンドである黒須氏によるカスタムバ イク『Challenger』を、本年のヨコハマ ホットロッド カスタム ショーで披露できることは大変光栄です。 わずか7年前にスタートしたロイヤルエンフィールドのカスタムプログラムは、Wheels & Waves、 Bike ShedやKustomfestなど、世界中のイベントを通じて世界最高のカスタムビルダーとのコラボレーションを発表してきました。 今回、私たちはプロジェクト初のサイドカーである、このユニークなカスタムバイクを通じて、日本のカスタムシーンの創造性と卓越した職人技を称えます。そしてこの作品は、私たちが短期間でどれだけ遠くまで到達したか、また将来どれだけ遠くまで行けるのかを表明するものとなります」 ◆燃料タンクはスチール製。ヘッドライトナセルやシートカウルはアルミ製。ヘッドライトの樹脂製レンズも、黒須氏自身が設計し製作。 ◆フルオリジナルのサイドカーは、フレームにはスチール鋼管を使用。60本スポークの19インチホイールに、リーフスプリングとダンパー付きスプリングサスペンションを組み合わせて構築。サイドカーのディメンション変更が行えるように、各部に様々な工夫が凝らされている。またサイドカーの車体は、黒須氏がスタイロフォームを削り込んで型を製作。その上にガラス繊維を貼り込んで仕上げたFRP製となっている。 ◆チェリーズカンパニーを主宰する⿊須嘉⼀郎⽒は、2012~2014年の「ヨコハマホットロッドカスタム ショー」で3年連続ベスト オブ ショーモーターサイクルの栄冠に輝くという偉業を達成。ハリウッド映画でメインキャラクターがライディングするバイクのほか、Amazon Prime Video『仮⾯ライダー・ブラックサン』の⾞両デザインや製作も担当。海外のカスタムショーにもゲストとして招聘される、日本を代表するトップビルダーの一人。