「下着の色指定はセクハラ…」校則に不安抱く母親【#みんなのギモン】
■全国62の教育委員会で“校則”見直しに取り組む
根強く残る“ブラック校則”。学校は、どのように取り組んでいるのでしょうか? 学校の教育問題などに詳しい、日本大学文理学部の末冨芳教授が行った調査によると、121の教育委員会のうち、少なくとも62の教育委員会が「校則の見直しに取り組んでいる」ことが分かったといいます。 見直しに取り組む理由として多いのは、「学校の校則が時代に合わないものもあると判断した」や「児童生徒の意見・表明権を尊重すべきと判断したから」というもの。 見直した校則は、性別に関係なくスラックスやスカートを選べる、「制服のジェンダーレス化」や「男子・女子の髪型」など“見た目”の校則が多く、学校によっては、「スマホの使用」や「中学生らしい」など曖昧な表現を見直した学校もあるといいます。
■専門家「理不尽な校則はハラスメント」
調査した日本大学の末冨教授は、下着の色の指定などの校則についてー。 日本大学文理学部 末冨芳教授 「意味のない校則は直ちに撤廃すべきです。2023年4月に、子どもの権利の国内法である『こども基本法』が施行されています。当然のように子どもの権利侵害にあたる校則は直ちになくさなければならないと思います」 また、末冨教授は、「自由を縛る校則は必要最小限で、かつ合理的な理由があるもの」であるべきだと指摘。その理由として、“ブラック校則”は生徒自身がハラスメントをする土壌を生み出しかねないと危惧しています。 日本大学文理学部 末冨芳教授 「理不尽なルールはモラハラです。理不尽なルールを押しつけて “言うがままの生徒を育てたいんですか?”と。逆に、ハラスメントを学校で学んでしまい、理不尽なことを他の人にしてしまう、ハラスメント加害者を生む教育になってしまいます」 では、校則はどうあるべきなのでしょうか。 日本大学文理学部 末冨芳教授 「学校という学ぶ場で、どこまでが合意形成のラインなのか、生徒や保護者が学校側とともに自分たちの手で校則を決めることが重要です」 時代の変化と共に、見直しが求められる学校の校則。末冨教授は、子どもの権利を守った上で、生徒や学校、そして、保護者が納得できる校則を決めることが必要だといいます。
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