広島・森下 首位攻防初戦に先発 巨人戦7連勝中と好相性も「変な点の取られ方はしないように」 新井監督「楽しみですよ」
首位・広島は20日から東京ドームで2位・巨人との直接対決に挑む。初戦に先発する森下暢仁投手(26)は21年10月10日から巨人戦は11戦負けなしの7連勝中と好相性を誇る。2戦目の先発が見込まれる床田はチームトップの10勝を挙げており、安定感は抜群だ。3戦目は前回の巨人戦でプロ初完封を達成したアドゥワが先発予定。盤石の3投手で勝利をつかみ、巨人を突き放す。 いつもと変わらぬ表情で、軽快に汗を流した。午前中のマツダスタジアム。森下はキャッチボールなどで最終調整を施した。いよいよ幕が開ける首位攻防3連戦。「大事な試合というのは分かっている。今まで通り、変わらず自分がやってきたことをしっかり出せればいい」と内に秘めた闘志を言葉に変えた。 本来は17日・ヤクルト戦での先発が見込まれていた。だが16日の同戦が台風の影響で中止。新井監督は「いろいろ総合的に考えて」と話し、20日の先発に回った。1ゲーム差の2位・巨人との3連戦。その先陣を託されたのは首脳陣の信頼の表れでもある。加えて右腕と相手打線との相性も追い風になりそうだ。 現在、巨人戦に限れば21年10月10日の白星から11試合で7連勝中。好相性ぶりを見せているが、本人に実感はない。「連勝はしているけど、点を取られて味方が逆転してくれて勝ち負け付かず、という試合もあるので。あまり続いている印象はない。前回もやられているので、変な点の取られ方はしないようにやりたい」。“Gキラー”ぶりをマウンドで示すことができれば、チームの勝機もグッと高まる。 今季、巨人戦の登板は3試合で1勝0敗、防御率2・79。7月9日の一戦では1点リードの四回、岡本和に逆転3ランを浴びたものの自身に勝敗は付かなかった。「そんなに嫌な印象はないので一人の打者として。一発はあるバッターだけど、そこは注意してやっていきたい」。相手主砲には細心の注意を払いながら投球を組み立てていく。 前回10日の阪神戦は、9回5安打1失点で今季2度目の完投勝利。好投継続で、まずはチームに勢いをもたらしたい。 森下に続き、21日には床田、22日にはアドゥワが先発予定。床田は7日・巨人戦で勝敗は付かなかったが、7回を2失点にまとめた。中間の調整期間ではブルペン入りせず、遠投に時間を割いて状態を整えてきた。チームトップ10勝の勝ち頭は「最近あんまりいい投球ができてないんで、何とかいい投球をして貢献できたら」と腕をぶした。 6年ぶりの覇権奪回に向けて、重要な天王山。新井監督は18日の試合後「楽しみですよ。ウチの選手もギラついてますから」と胸を高鳴らせた。森下から始まる白熱の首位決戦。巨人との差を広げて、一気に抜け出す。