5年ぶりに復活 師走の風物詩「津山第九演奏会」 〝歓喜の歌声〟再び/岡山・津山市
師走の風物詩「津山第九演奏会」が1日、5年ぶりに復活する。箕作阮甫の第6代末えいで関西フィルハーモニー管弦楽団首席指揮者・藤岡幸夫さんの指揮で津山文化センター(岡山県津山市山下)に再び〝歓喜の歌声〟が響き渡る。
公募による津山第九合唱団、美作地域の音楽愛好家によるアマチュアオーケストラ・津山交響楽団が出演。ソリストは公開オーディションで選ばれた3人(テノールのみ依頼出演)。ベートーベンの序曲「コリオラン」、交響曲第9番「合唱」を披露する。
1983年4月、当時作陽音楽大学音楽部長を務めていた渡邉暁雄氏の呼びかけで、市民有志で「津山第九をうたう会」が結成。同年12月に渡邉氏の指揮で「第1回津山第九演奏会」が津山文化センターで開催され、以降年末の風物詩として市民から愛され続けてきた。2020年からコロナ禍のためやむなく中止。初回から主催してきた同会はそれらの影響で今年3月末に解散した。
今回からこれまで共催者で事務局を担っていた津山文化振興財団が主催し、「津山芸術文化博参加プログラム」として開催。指揮をとる藤岡氏は津山第九の生みの親である渡邉氏の最後の愛弟子にあたる。今回の津山第九合唱団は10~80代の約60人で、9月から練習を開始。10月23日には津山第九をうたう会元会長の秋山貴さんが練習時に駆け付け、「津山第九のあかりを消したくない。間違ってもいい、はみ出てもいい、歓喜の歌声を上げてください」と激励した。
津山文化振興財団の小坂田裕造常務理事は1989年から事務局として携わってきたといい「津山の第九は中国地方で一番古く、津山の音楽の原点。再来年は40回の節目も控えている。先達の思いを引き継ぎ、市民とともに元気よく再スタートを切りたい」と述べた。
第38回復活!!津山第九演奏会は午後1時開場、午後2時開演。料金は一般3000円、大学生以下1000円、友の会会員2500円。
プレイガイドは津山文化センター内同財団(☎0868-24-0201)。
津山朝日新聞社